君の名は。の上映時、自分は映画館に通いつめた人間だけど、君の名は。はキモいと思う。
どこがどうキモいのか書く。
三葉は「もうこんな町いややー!こんな人生いややー!来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!」と叫んでる。
二、容姿に恵まれなくてつらいから整った容姿に生まれたかった。
つまり、三葉は男尊女卑のきつい保守的な田舎で、女性差別をされてしんどいと思ってる。
そこから逃れたいからこそ、東京のイケメン男子になりたいわけだ。
しんどい思いをしている三葉を描写する小道具として、女性差別を扱いやしなかったか?
そして、瀧くんを「しんどい三葉を救う王子様」に仕立てて、終わりにしてしまったんじゃないか?
個人の感想を述べるなら、瀧くんと三葉の恋物語はめちゃくちゃ好みだし、率直にときめいた。
だけど、やっぱり雑だと思わざるを得ない部分がある。
そんな繊細な問題に手を出しておきながら、処理が雑だ。
三葉の苦しさは女性差別も一因なのに、どうして瀧くんは三葉の胸を揉む?
嫌がられても揉み続ける?
それは痴漢だ。
現実の女性が痴漢されたとき、被害を軽く見られることはまだ多い。
それなのに、どうして痴漢を軽く扱う?
「しんどい三葉を救う瀧くん」として描写しながら、なぜ三葉を苦しめる奴らと同じ振る舞いをする?
なぜ三葉の乳揺れを強調する?
そのくせサービスシーンのように乳揺れを視聴者へ提供するのか?
それは三葉を差別した奴らと同じに、三葉を踏みにじる行為じゃないのか?
三葉の苦しみとして女性差別を描いた。
可哀想な三葉を救う瀧くん。
そのストーリーラインで、作品として結局は三葉を差別し続けるのか?