関係性を崩したくない私はあの時なぜキスしたのか聞けず、その後も何度か国内外問わず旅行した。
私も以前と変わらず接し、趣味や仕事の話をしながら旅行したり、お酒を飲んだり、ごはんしたり、仲良く過ごした。
私は恋愛感情に振り回されるのが嫌いだったので、気持ちを押し殺せばふつふつと湧いた恋愛感情は消えると思い、感情のコントロールに徹した。
仕事に打ち込み、N以外の男友達とも遊び、よく飲みよく遊んだ。
Nと遊ぶ際は気をつけた。
男性って好きじゃなくても肌の接触があるとその気になることがあるって誰かが言ってたから。
1カ月に一度くらい会っていたが、努力は実り、恋愛感情はなくなった。しまい込めたという表現がいいのかもしれないが。
嘘と思う人もいるかもしれない。
それでも
それでも私の中では一区切りつけれた。
そして1年たった。
私に彼氏ができそうになりNへの気持ちも完全にもうないと思えたので聞いてみた。
あの時なぜキスをしたのか。
Nの主張は以下だった。
①私は人として好きだった。異性としても魅力はあり有だった。
②ただ、当時複数の女性と遊んでいて、誰か1人に絞らないその環境が居心地がよすぎて、特定の彼女をつくりたくなった。それぞれ用途があり、私は話していると刺激を受けられる女友達だった。
③①の背景もあり、旅行の際は肌が触れた時にスイッチが入ってしまった。が、拒否されて我にかえり、貴重な気の合う女友達を失いたくないと思い留まった。
数年間色々な話をしてきたし、仲良しと私は思っているから本音だと思いたい。
比較的きれいな言い方しているけど、ようはその場の雰囲気からやりたくなったということ。
男女の友情は成立する派の私ですが、あくまでも"女"友達ではなく"男"友達。
性別は異なるのでお互いきちんと接する距離に気を付けないといけないと思う。
Nとは彼氏ができた後もたまに遊んでいる。
勿論さすがに旅行は控えている。
因みにNは当時と変わらずいまだに彼女をつくらず、複数の女性と仲良くしている。その女性たちは流動的で大抵女性が好きになり離れていく。
私もあの時感情に任せて行動していたら同じ道を辿っていたのだろうか。
今言えるのはあの時感情をコントロールして、押し殺してよかった。かけがえのない一生一緒にいれる友達を選択したのだ。
この感情は友達なのだろうか。恋愛なのだろうか。それとも別の何かなのだろうか。
多分Nに心から好きになれる人ができた時に分かるだろう。