いわゆる夜のお店に遊びに行く。
すると1人くらいはお気に入りができ、連絡先を交換し、毎回色々な話をする。
たまには同伴もする。
先日は夏祭り・花火シーズンということで、お互い浴衣姿の同伴をした。
いつも以上に話が盛り上がり、彼女の過去の話や写真をたくさん見せてくれた。
「単なる客と割りきった相手ならさすがにここまでするだろうか」と。
都市部のようなギラギラ、ギトギト、ギスギスしたようなことがあるとは考えにくい。
一度だけ誘ったことがあったが、体よく断られたのでそれ以降誘っていない。
かといって積極的に営業等してくるわけでもなく、営業らしいLINEが来たのは片手で数えて指があまるくらいである。
つまり私は「単なる客ではない」ものの、「プライベートで会うほどの価値まではなく」、「積極的に営業するほどの相手でもない」程度の存在でしかないと言わざるを得ない。
彼女は腹が立つくらい徹底している。
何気ない雑談LINEは送れば返ってくることもあるが、8割方彼女の勤務時間中にしか返ってこず、彼女のプライベートな時間を使ってまで返してくることはまれ。
彼女はおいしいところをしっかりもっていくが、私は一番おいしいところは手に入れられないのだ。
今まで幾度となく邪な思いを抱いたが、常にそれを抑制して適度な距離感を維持することに努めた。
彼女が負担・不安に感じそうなことは極力行わないようにしてきた。
その積み重ねがあって、先日の浴衣同伴も快くOKしてくれたのだと思っている。
私は人としてはある程度認められているものの、『男として』はまったく認められていない。
また、『積極的に呼びたい客』としても認められていないのだ。
しかし不思議と諦めようとかは思わず、むしろ「なんとしてでも振り向かせてやる」と躍起になってしまう。
まあ、慌てずに今の関係を維持しつつ、虎視眈々とチャンスを伺うか…。
諦めたらそこで試合終了だ。