前々から薄々と気が付いてはいたけど、改めて自分が何かしらのコミュニティには属せない人間なんだと思い知った。
正確に言えば、属せない訳ではない。今までジャンルが違うコミュニティにいくつか属していた。
だがどれも似たような理由で抜けてきた。
コミュニティに属している以上、各個人の意見や発表した事に関して賛否両論はあれど、基本的には賛辞など肯定的な意見が多くなる。
それは確かに、ネガティブな言葉ばかりでコミュニティが殺伐としてギスギスした空気で溢れているのは困るし、
適度な賛辞など肯定的な意見で和気藹々とした方が物事も進めやすくなるので、そういう方向はいいに決まっている。
しかし、コミュニティとは大なり小なりの規模はそれぞれあれど、年月が経てば経つ程、内輪の空気が強くなってくる。
そうなってくると賛辞の言葉もクドくなり、馴れ合いが始まる。馴れ合いが始まると否定的な意見も言いづらくなる。
それだけならまだいいが、私にとってその馴れ合いという行為を見かけてしまうのが、とてつもなく気持ち悪く感じてしまう。
毎度繰り返される似たり寄ったりな話。その話は何回目だ。その愚痴は前も聞いた。傷の舐めあいを毎回身内同士でやるのはなんの役にも立たない。
そんなやり取りを見たくもないし聞きたくもないが、コミュニティに属している以上その場にいれば嫌でも耳に入るし目にも入る。
そういう理由でどのコミュニティも、気持ち悪さで心が限界を迎え、逃げ出すように属していたコミュニティを抜け出していた。
コミュニティに属することによって得られる事は確かにあった。情報や技術、知識など得る事ができた。
今でも気になる未開拓ジャンルがあるし、開放的な空気があるのでそのコミュニティに属せばスタートダッシュを決められそうなぐらい、情報のやりとりが出来るのかもしれない。
だが、どのコミュニティに属した所で、最終的には精神がダメになりそうになってボロボロになるんだったら、もうどのコミュニティに属さない方がいいのかもしれない。
周りの者にどんどん追い抜かれながらも、後ろの方でノロノロと一人で地道にやり続けるのが精神的ダメージが少なく、楽な生き方なのかもしれない。
でも結局の所、世間的に見れば後ろ指を指しつづけられるのはコミュニティに属せない私の方なのだろう。
どこにも属さないで一人で生き続けるというのは、余程の能力を持った者か、とてつもない努力をして成功した人でも無い限り、そういう世間の風当たりを感じながら生きるしかないのだろう。