日本の新卒就職界隈には「スキルよりコミュ力が重視される」という傾向があり,はてな村住人を始めとするコミュ障の社会不適合者達は太古の昔から憤っていた.
私も若い頃は彼らのように憤っている一人だった.しかし,歳を重ねるごとに,色々な現場を見るごとに,この意識は変わってきた.
理由は以下の通りだ.
世の中の大半の仕事においてスキルが必要になる場面というのがほとんど存在しない.スキルはあるにこしたことはないが,仕事でのrequirementsなんてものは入ってから勉強すれば普通に追いつける程度のものが多い.もちろん高度なスキルを要する職もあるが,そのような職にはきちんとスキルを持つ人が採用されている.「スキルよりコミュ力を重視するなんてけしからん」と怒る人達はそもそも大したスキルを持ち合わせていないのだ.
そしてコミュ力は複数人で仕事を進める上で本当に大事だ.分かりやすい性格でコミュニケーションがきちんと取れる人は,多少能力が高くてもこちらの言うことをあまり理解してくれない人に比べるとかなり使いやすい.コミュニケーションが取れない人は一人で勝手に考えすぎて勝手に死んでしまうので本当に面倒くさい.
コミュ力なんてものは一朝一夕で変わるものではない気がする.恐らくコミュ力は性格と大きな相関があって,暗い人はコミュ力を養う機会に恵まれずネガティブスパイラルに陥りがちなのだと思う.一度このスパイラルに陥った人をすくい上げるのは本当に大変だ.だから最初からコミュ力があるやつを採用した方が楽なんだよね.
コミュ力もスキルの一つではあるけども,向上させるのは大変である.他のジョブスキルはよほどのシニアでもない限り別に大したものは必要なく,故にあとで向上させてあげれば済むので楽である.この2つを合わせて考えると,お前らが日本トップレベルのジョブスキル保有者でもない限り,コミュニケーション能力はクソ大事よ.
学生が勉強せずヤリサーでコミュ力を磨くのはやはり正しいんだな