私はいわゆる低学歴の世界で生まれて、いまは高学歴の世界に身を置く者ですが、昨日、人生で初めて親の学歴と職業を聞かれました。
いたく感動しました。
大学時代、私が死ぬ気で入学したここに、滑り止めで来たって人がいました。
大学院で、「なんで学部はそんなとこなの?もっと上に行けたんじゃないの?」という人がいます。
私は答えられなくて困っていました。確かに、なんでだろうね?って自分でも思っていましたから。
でも、今は分かってきました。
たぶん、私は低学歴の世界で生まれて、大学に進学することなんて当たり前じゃなくて、私の大学でも十分高学歴だと思っていました。上には上がいるなんて、分かってませんでした。知識としては知っていても、そこには行けない(物理)と思っていました。だから、第一志望にすらしませんでした。
前に答えられなかったのは、私も何年かは高学歴の世界に身を置いて、それが分からなくなっていたからだと思います。
思えば、そういう人たちがやっぱり仲のいい人だったんだなと思います。
4月に大学院に入学してから、有り難いことに私と仲良くしてくださる人はたくさんいます。
でも、なんとなく違和感があって、なんとなく心を許せていない感じがしていました。
これはやっぱり、彼らが高学歴の世界の人間で、私が低学歴の世界の人間だからだといまは思います。いくら今の立場が同じでも、そこまでに至る経緯は全く違っていますから、コンプレックスを持ちます。家族旅行なんてしたことのない私と、年に1度は絶対に家族と海外旅行に行くような彼らと、価値観が似通っているはずがありません。
私のような人間が低学歴の世界から高学歴の世界に行くことができたのは、ネットがあったことと、親がたまたま低学歴高収入で放任主義だったということのおかげで、運が大きいです。
未だ低学歴の世界から高学歴の世界に移住するのは、不可能とは言わないまでもほぼ不可能であると感じます。
他の方が書かれているように、時々高学歴の世界の人間にイライラします。
高学歴の人間は、自分の運のよさを知りません。努力だけではどうにもならないことがあるのを知りません。
でもこのイライラは、私のコンプレックスからくるもので、私は一生このモヤモヤとしたコンプレックスを背負って行きていくのだろうな、と思います。