家のそばでも職場のそばでも、ときどき脱サラして憧れのバーとかカフェとかやり始めたんだろうなぁ…と思われる店を見かける。だいたい一人もしくは夫婦(?)とかで経営している感じで、たとえ美味しそうな店でも何となく商売として危うそうに見える。
特に我が家の近辺は、住宅街としてはそこそこだけど、わざわざ外の街から遊びに来る人が少ないので、よっぽど口コミで評判とか、雑誌やテレビで有名な店とかでないとほとんど持たない。たぶん繁華街よりは家賃が安いけど、決して田舎の賃料ではないので、相当売れないと厳しいのだろう。ときどき「この店大丈夫か?」という感じでもずっと営業している店もあるけど、それはもともとその土地と建物の持ち主が営業しているとお見受けする。
大きい会社のサラリーマンだと毎月だいたいある程度の収入は保証されているけど、自営業は一から稼がないといけないんだもんね。あと、必要経費の持ち出しも多そうだ。自分のマンションの下にある店舗(バーや小ぢんまりしたレストラン向けの間取り)の経営者がしょっちゅう替わるのを見ていると「商売って大変なんだろうなぁ…」としみじみ思う。特に飲食店は食材の管理が大変そうである。
憧れてやっと経営し始めたであろうお店がすぐに潰れていくのをみると、こっちまで切なくなる。が、「簡単に会社とか辞めちゃいけないんだな」「憧れだけで生活は成り立たないんだな」という教訓にもなる。しがないサラリーマン生活に疲れ気味ではあるけれど、しばらくはしがみついて貯金でもしなくてはいけないと思う。けちけちするばかりで使う余裕がない人生もイヤだけど、そもそも自分たちが食べていくための稼ぎすら手に入らないのは厳しい。「夢をかなえるために独立する」とかいうと聞こえはいいけど、かなり周到な準備と資金が必要なんだなとしみじみ思う今日この頃だ。