「この世界の片隅に」まだ見ていないが評判はとても良い。今は100キロメートル離れた街でしか上映していないので、最近忙しいこともあってまだ見に行けていないが、2週間後には近くの映画館で上映開始するので、そのときには絶対に見に行こうと思っている。
「この世界の片隅に」は、評判を聞いたり、予告を見た限りでは出来には期待して良さそうだ。自分はこの世界の片隅にの原作ファンなので、あの素晴らしい原作を最高の映画に仕上げてくれた片渕監督には感謝している。
片渕監督の手腕を見込んで、勝手なお願いなのだが、片渕監督には是非「ヨコハマ買い出し紀行」を映画化してほしい。
「ヨコハマ買い出し紀行」は、地球温暖化で海面が上昇して、人類が緩やかに滅んでゆく世界で喫茶店を経営する不老不死のロボット「アルファ」の日常を描いた漫画作品だ。
人類が滅ぶ寸前という過激な環境の中で「日常」に焦点を当てているのは「この世界の片隅に」との類似性を感じざるを得ない。
現代とは違った少し懐かしさを感じさせるゆったりとした雰囲気も「この世界の片隅に」と非常に良く似ている。(実際に自分は「この世界の片隅に」を読んでいて「この作品ヨコハマ買い出し紀行っぽいな」、と思った。読む順番が逆なら逆のことを思っただろう)。
さらに「ヨコハマ買い出し紀行」は、海面が何メートル上昇したらどこが沈むか、といったようなことを綿密に計算して、それを正確に作中で描いていることでも知られている。関東付近の実在する景色もたくさん出てくる。この舞台へのこだわりっぷりは映画「この世界の片隅に」に通じるものがあるのではないだろうか。「ヨコハマ買い出し紀行」のような舞台の描写にこだわった漫画を片渕監督にアニメ化していただけたら、間違いなく素晴らしい作品に仕上がるだろう。
実は「ヨコハマ買い出し紀行」は2回OVAでアニメ化されていて、どちらも出来は良いのだけど、尺が短いのが非常に惜しい。「ヨコハマ買い出し紀行」のミソは、年を取らないロボットとどんどん成長していく人間や変化していく世界との対比だと思う。映画もOVAとさほど変わらない短い尺ではあるが、あの濃密な「この世界の片隅に」の原作を2時間の映画にまとめ上げた片渕監督なら、映画という短い尺でも「ヨコハマ買い出し紀行」のミソである人間の成長や変わりゆく世界を余すこと無く描けるだろうと確信している。
クラウドファンディングをやるなら投資するし、5年でも10年でも待つので、是非考えていただけないだろうか。
本気で作ってほしいならここに書くべきじゃない 監督や関係者に直接メールや手紙を送ったほうがいい