増田のコメント欄にて、「CRISPR-Cas9っていう技術改革で最近医学発展したよ」ってのを見た。
俺医者なんだけど。
しかも、5年前にまさに遺伝子改変の研究してたんだけど(遺伝子組み換えガン細胞に、治療してみて効果判定する程度のお遊びレベルだが)。
この技術知らなかった。
PCRっていう方法で、遺伝子増幅させたりして、遺伝子いじったり、ノックアウトマウスっていう遺伝子欠損させたマウス使って実験したり。そういうことをやってたんだけど。(ちょうどそのころ、国際ノックアウトマウスプロジェクトっていうので、ノックアウトマウスを世界共有で利用できるようになったぞ!みたいなのがたぶんネイチャーにのって、わくわくしていたものだ)
おいおい!!!このCRISPR-Cas9って2013年から出だしたらしいけど、すごすぎねえか?
いやいや、俺が何時間もかけて、並列で遺伝子実験してたあの膨大な時間がいらなくなったってこと?
いやいや、ちょっともう技術的に古い話かもしれないけど、もうさあ。俺が生まれた時代なんて、30年前なんだけど。
「遺伝子が増幅できるようになったらしいぜ」っていうの聞いただけで、もう超絶未来感じてたんですね。
「遺伝子組み換えて、挿入したりして、新しい細胞とか作りたいです」っていったら、教授から「そういうのはうちよりもっとすごい研究所がすんげー頑張ってやってるところだからねえ、うちはアイディア勝負だからねえ」って感じだった。
それが、もう、高校生でもできるっていうのがCRISPR-Cas9ってやつらしいな!
いやーびっくりしたわ。
これって、ようするに、並列で遺伝子を組み替えたやつを何千パターンも作って、同時並行で実験できるんでしょ?
俺がやってたのなんて、だいたい、3パターンくらいの遺伝子変更の奴を、1日かけて治療して、で、治療がうまくいったら光るようにしてから、顕微鏡で光ったか確認。みたいなのを、1日かけてようやくだった。
びっくりした。
多分、俺が1年間でやった実験数を2,3日でやれるようになるんじゃねーのこれ。
しかも今はいい感じで人工知能発展してるし、人間よりはるかに効率よく遺伝子実験やるんだろうね。
いやいや。今日は凄いは。
IPSの時くらい腰抜かした。PCRの衝撃超えてすごいかもしれない。
びっくりした。
これは革命だわ。