2014-12-12

最近話題になってたクローズアップ現代の「本を読まない若者」の件

僕は本放送を見たわけではないし、本を読むかどうかで色々なところで差が出るのはおかしくはないとは思うのだけど、番組側の「本を読め!」っていう押しつけがましい感じがどうもなあ。

番組では英語早期教育について、本を読む人読まない人を一定数集めて小論文を書かせて内容と書く際の行動を比較する実験があったのだけど、まずみんなネットテーマについて検索をする。

そのあと、本をよく読む人はネットは参考文献を漁るだけにとどめ、あとは文献を読んで小論を作成する。本をあまり読まない人はネット情報のみから作成する。

本をよく読む人は文献の中から英語は成長してからでも学ぶことは可能」という記述を見つけて、「英語早期教育は必ずしも必要でなく、過剰になってほかの科目を圧迫するようではいけない」という方向に舵を切っていったようだった。自分なりの意見が述べられている、とはネット記事の評だ。

一方、本をあまり読まない人の方は、内容については非常に多様だったのだけど、どうやら「自分意見を述べる箇所が少ない」という共通性は見られたようだった。その内容と自分意見があまり結びついていないという面も見られたようだ。

なんていうかな、因果が逆なんじゃないかと。元々それなりに学びの素養がある人たち、ここでは本を読んで「自分意見をきちんと述べた」小論を書いた人のことなのだが、きっと本でしか得られない情報、本の必要性について幼いころから感じてきていて、だから本を読むんじゃないかと。

もちろん本を読むことで培ってきたものはあるのだと思うのだけど、それとは別に根本的な何か、情操教育的なレベルからきっと違いが生まれてきているんだと思うのだ。つまり、本を読むからしっかり自分意見が言える、なのではなく、しっかり自分意見が言えるから、本をよく読んで色々なことを吸収し、自分意見を深めていくことができるのだと思うのだ。

から、今まで本を読んでこなかった人たちが、この番組を見て本を読もうと思ったとしても、じゃあそれで継続して読み続けることができ、しっかり自分意見を言えるようになるか、と言ったらまあ微妙なところなんじゃないかなーと。

今の大学生が小さいときってネット黎明期も過ぎて、割とパソコン世帯に一台くらい普及しだしたときだし、そっちに頼り切ってしまって本を読む習慣がつかなかったのは当然の時代の流れだと思うし、これから読書率は今以上に下がっていくと思う。でも、そういう時代で育った人がバリバリ働きだすようになっていくのだから別に本を読まないからと言って仕事がないわけでもないだろう。別に読まない人は読まなくても良くないか?と考えてしまうのよね。まあ出版業界死ぬとかって問題はあるんだろうけど。

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