2年ほど前のことだが、毎月100時間以上のサビ残、週に2回は終電逃して会社に泊まりという生活が3ヶ月ほど続いて、
気がついたら電車に飛び込もうとしていてこれはやばいと精神科を受診したらうつ病と診断されて休職することになった。
1年ほどして復帰したら配置転換があり、以前ほどは激務ではないが見るからにリストラ予備軍、というくくりの
職場に異動させられていた。
仕事が楽になったのと服薬を続けたのとでうつはだんだん良くなっていき、死にたいという気持ちも薄れていった。
そんなある日、人事面接があった。
呼び出されて会議室に入ってみると人事部長と前の職場のグループ長がいた。
最近どうだという他愛のない話から始まり、本質の見えないやりとりが数十分続いたあと、人事部長が切り出した。
「君はうつ病になってしまった以上、この会社で今の地位から昇進することは諦めなければならない」
「鬱になったのは基本的に君の責任だから、その責任をとってもらうとこういう形になる」
昇進を諦めろと言ったって、そもそも俺は新入社員と同じ最低辺の身分だ。
まあそれは置いといて、うつになったのが俺の責任というのはどういうことだろう。
理解できないで絶句しているまま面接は終わり、会議室を追い出された。
俺は会社に自分の限度を越えた働き方を強制された結果うつになりリストラ予備軍となって昇進の機会を失った。
たとえ話で理解しようとした。
例えばある人間にいきなり殴られたとしよう。
その殴った人間は俺を殴った理由を説明せず「勝手に痛がっているのはお前なのだから殴られて痛いことの責任はお前にある」と言った。
これでもまだわからない。
そもそも責任とは自分が自分の意志で行ったことの結果について生じるものだろう。
俺は自分の意志で月100時間を超えるサー残をしたわけでもないし、自分でうつになろうとしてうつになったわけでもない。
そんな職場から逃げなかったことの責任は、そんなことができたかどうかは別として、自分にはあると思う。
しかし、強制的な過重労働の結果うつになった責任を会社に問われて不利益を被ることに道理は無いと思う。
こんなことを話すと「このご時世にクビにならなかっただけ有難いと思え」「サー残100時間超ごときでうつになる欠陥品」という