2014-02-06

湾岸で空中移動が頻繁な理由:物件データ定型データから

先日来の「湾岸タワーマンション論議」に補足。

湾岸エリアでは「賃貸→分譲」「分譲→分譲」「低層階→高層階」「狭い住戸→広い住戸」のような

住まいサーフィン」@沖有人が盛んだが、そういう物件移動を可能ならしめている条件があるような気がする。

逆の言い方をすれば、東京23区でも、例えば世田谷区とか練馬区とかでは、湾岸のような物件移動、

物件流動性は高くない。それはなぜか?

一つには湾岸の人が「物件移動への心理ハードルが低い」、

しろゲーム感覚でお宝物件ハンティング物件サーフィンを楽しんでいる」という側面があるが、

別の面として「物件データ定型データから」というのがあるのでは?

定型データ」というのは、データ処理に詳しい人ならわかるだろうが、「曖昧性のない、大量処理しやすデータ」のことで、

対義語は「非定型データである

その意味では、湾岸エリア流通している不動産物件情報は、大半が「定型データ」であり、一方で世田谷区とか練馬区

流通している物件データは「非定型データである

どういうことか?と言えば、平たく言えば「湾岸エリア大規模マンションデータが多く」、

世田谷区練馬区は「戸建や中小マンションデータが多く、大規模マンションデータは少ない」のである

戸建データというのは、いろんな意味で非定型データである

まず、大きさも間取りもてんでバラバラ。施工者もバラバラで、品質ブラックボックス

また、戸建を網羅するデータベース不動産業界に存在しない。

マンションについていえば、東京カンテイマンションデータベースを整理していて、分譲マンション一定規模以上の

賃貸マンションについていえばデータベース化がしっかりしている。

当然、分譲主名も施工者名も判明してるし、建物のグレードや管理状態もある程度わかる。

しかし、戸建は一種のブラックボックス状態。

沖有人氏のアトラクターラボも、戸建市場データ把握には苦労している。(松沢氏が悪戦苦闘)

なので、世田谷区練馬区では、サーフィンしたくても、その基礎データが不足している状態である

別の言い方をすると、売り主と買い主の間の「情報の非対称」「レモン問題」が発生している。

その点、湾岸エリア物件は、大半が大規模マンションなので、不動産業者はもちろんのこと、

一般人(住民)も、どういうスペック物件なのか、おおよそ把握できる(透明性が高い)。

最近では大規模物件は「マンションコミュニティ掲示板」(三菱地所施工ミス内部告発があった掲示板)が充実しているから、

湾岸のAマンションでは、こういう管理上の問題が起こっているらしい」ということまでも、第三者は確認することができる。

一方、戸建とか、マンションコミュニティ掲示板スレもないような小規模マンションだと、第三者が問題把握することはできない。

日本不動産市場情報非対称が諸外国より酷くて、流通が進まない」とよく専門家が指摘するが、

湾岸エリア日本で唯一「情報非対称じゃないエリア」であり、その意味ではサーフィンが横行して当たり前、である

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん