2011-04-01

福島原発の復旧作業に行っている友人の話について ~その3~

福島原発の復旧作業に行っている友人の話について~その1~

http://anond.hatelabo.jp/20110331142556

福島原発の復旧作業に行っている友人の話について ~その2~

http://anond.hatelabo.jp/20110331143331

つづき~

私の友人が福島原発の作業から帰ってきました報告の続報です

なお、皆様のおかげもあり、現場で働く労働者の実態が少しずつ報道されるようになりました

個人の被爆量はかる線量計は、毎日新聞で「同原発構内に約5000台あったが、

被災で320台に激減した事故処理には1日最大約500人が従事しており、

線量計が足りない事態となった。」と記事になっていましたが、

これも事実で作業員は線量計を持たないまま働いている人もいました

作業員に指示を出す会議で、東電から説明されたそうです

一方で原発は、敷地内に散らばっている殻によっては線量が多いものもあり、

「ここは近づくな、吹き飛んだ壁に触るな」と細かく指示が出ていました

さらに、作業員は3日とか短期間で入れ替わるので、そういう指示伝達も時間が必要です

そんな環境で線量計が無いのは作業する人にとって大きく不安を誘います。

作業員に指示を出すリーダーは、作業員がテレビを見ていて、

「昨日作業していた場所からプルトニウムが出た、

海の汚染が広がっている側で働いて大丈夫か?

今日、作業している建物は線量が多いんじゃないか?」

原発が爆発したら死ぬんだろう。爆発しないのか」

「早く帰ろう」といった作業員から不安を訴えられていました

そのため「作業したくない気持ちの作業員をどう安心させるか?」を考えて

今日の作業場はテレビ報道された2号棟じゃないか大丈夫

「線量は毎日計測して入れる場所だけ作業している、

被爆量が増えると線量計が鳴るから大丈夫」と話をして作業をさせ、

またリーダーが率先して外で作業して大丈夫だと言いながら作業に従事していました

(たぶん前のリーダーは指示だけ出していたのではと思ったので)

でも、車両の中は被爆しませんが、外だと少なから被爆量が多くなります

そのためリーダーも「外だからみんなより被爆が多い、大丈夫かな」と不安を感じていました

そんな苦労をしながら指示を出していましたが、他の人から

リーダーなら作業員をもっと怒って作業させろ」とアドバイスされたりと、

自分のやり方は間違ってるのでは、もっと怒って作業指示を出さないと駄目ではないか

でも自分のやり方はそう出来ない、気持ちを大事にしてやる気を引き出すやり方。

駄目なリーダーかもしれないが、怒ってやらせることはできない」と悩みながら作業していました

作業員は、免震重要棟のテレビを見て、情報を得ていました

テレビにでる情報は作業員にはありません。そのためなお不安になるそうです

ここも改善が必要なことかもしれません。

また、友人は東電社員グループの人だと思います)、

ガイガーカウンター(作業員が帰ってくると線量を図る人)の人は、

時間交代で働いています。

作業員を全員図るには、1時間かかかります

その人たちも休めているのか、

本部の人たちもスナックを食べていたりと食事もままならない中で働いて、

大丈夫なのかと気にしていました

友人は、「何より食事とか服とか物資がない、これが大きい問題」

「復旧作業の砕石も無いので、その手配も土建業のつきあいしか入手できない。

その辺の対応を変えないと復旧も進まない」と話していました

最後に、友人が原発に行った2日目に現地に副社長が免震重要棟に激励にきました

館内放送が流れてアナウンスがあり、一人一人に握手して「頑張ってくれ」と言われたそうです

その時友人は、「俺はあなた会社社員じゃない、

なにより食料をはじめ物資が届かないから何とかしろ」と言いたかったが、

「関係ない他の会社人間から話して聞いてもらえるのか」と考え言えなかったと話していました

友人から副社長に言えなかったけど電話で話をしてから宿泊も無くなり

少しずつ待遇改善になったから、話をして良かったと言われました

なにより皆さんのおかげです

また、友人は「2回目も行けと言われたら行こうと思う。

それは「誰かがやらないといけないから」と話していました

でも「ご飯が食べられるとか作業環境を少しでも良くならないと、

長丁場は持たない」とも話していました

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