2021-08-12

日本スタートアップ業界は究極の身内ゲーム

いわゆるインナーサークルという奴だ

ベンチャーキャピタリストなる職業は、新卒社会の仕組みもわからないまま投資会社に入り、ビジネスをわかったつもりになって人の金を新興企業に投じる仕事

言ってみれば、社会人2年目の若者人事部に配属され、したり顔採用面接をやっているようなもんである

から、実はビジネス業界のことは大して知らないし、ネットメディアを読むのは好きだから情報感度は高そうに見えて、基本的には雰囲気に流されて投資する

そういう人たちが最も信頼を寄せるのがリファレンス

自分たちでは社長組織の真贋を見極めることができないので、誰々が凄いと言ってるらしいというような評判を頼りにする

その情報源は大概の場合は先輩の投資家であったり、業界内で著名なエンジェル投資家であったりする

なので、投資される側がこの業界で生きていくためには、影響力のある人にとにかくいい顔をして、よい評判をばらまいてもらえるようにするのが最適な行動ということになる

から大学起業サークルなどではその人の実績に関わらず、先輩というのは絶対的リスペクト対象となる

なぜなら、その先輩自身は大した実績実力がなくとも、長く業界にいれば同世代に優秀で成功している起業友達はいるわけで、先輩から評判を得れば当然その周辺にも繋がっていくことになるからである

そういうわけで、この業界では他人のことを悪く言う人間はまず残らない

から見えるところではとにかく褒め合い、彼は凄い、あの人は天才などと言ってもてはやし、それに乗せられて投資資金が集まってくることをコミュニティの共同利益として追求する

そうやってのし上がった人間のところには、やがて良質な投資案件が最速で持ち込まれるようになる、それがいわゆる著名エンジェルというグループである

すると、その人物いかなる毀誉褒貶があろうとも、おこぼれに与ろうとして群がってくる人間が後を絶たなくなる

それを外部から見た人間は、いかにも素晴らしい能力や人望があるからそこに人と案件が集まってくるのだと思い違いをして、更にメディアSNSでもてはやされるというループが起こるのである

近頃は光本氏や溝口氏問題が明るみになったことで、少しずつそうした構造気づき、切り込む人たちにも注目が集まり始めたが

この業界人間は何も知らない大学生の頃からこの構造にどっぷりと浸かり、それが当たり前というカルチャーで育てられるので、そう簡単に自浄作用が働くことは期待しない方が良いだろう

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