先に言うと別にフェミニズム批判じゃなくてただの文章下手の自分語りだから、そういうのがほしい人の期待には添えない。一方でフェミニストの人たちの気分も害すかもしれない。
自分は体が女のXジェンダーというやつで、簡単に言えば「心が男にも女にもなりきれない」という中途半端でLGBTの中でも批判する人がいるような人種である。そんな自分がかつてなぜ女性の権利拡張であるフェミニズムに興味を持ったかというと、ネットで「フェミニズムに出会って救われた」というXジェンダーの人を見たからだった。
Xジェンダーというのはとても定義が難しく、自覚する原因なども人それぞれであるが、Xを自覚する理由の一つに「社会的性規範と自分が合わない」というのがある。要するに「女性はこうあるべき」「男性はこうあるべき」という規範と自分を合わせることができずジェンダーを疑ってしまうということである。フェミニズムは「女性はこうあるべき」という概念から解放するものであり、それに救われるXジェンダーも多いという。当時はとにかく自分を救ってくれる何かが欲しくて、フェミニズムのコミュニティーに足を踏み入れたのだった。
フェミニズムという概念は今でも好きだ。フェミニズムの歴史がなければ自分は今以上に生きにくさを感じていただろうし、女性が解放されればもっと自分も楽になれると思う。けれど、フェミニストのコミュニティーの中で自分はどんどん神経をすり減らしていた。「男性」への批判を見るたび自分が非難されているように感じてしまったのである(自分はXジェンダーの中でも「両性型」というもので、女性であると同時に男性であるとも感じている)。ミサンドリストといわれる彼女らが男性を憎む理由があり、彼女らがそれを叫ぶことが解決へとつながる、彼女らが感じる不快感も含めて声を挙げなければ世界は変わらない。頭では分かっていたけれど、彼女らの文字は自分の心をじわじわと蝕んでいく。自分は彼女らにとっての悪である、しかも体は女のくせに。彼女らの批判するものに「男性の性的まなざし」というのがあって、それがあることで女性が対等にみられないという彼女らの理屈は分かっても、男性としての自分は本能を捨てられない。彼女らの敵の思想を捨てられない、体は女のくせに。
この中にいても自分は足を引っ張ることしかできない、どんなに理屈を理解したところで「わざわざ敵に回った人間」にしかなれない。そう思ったとき、いったん離れようと思った。作ったアカウントは放置したままである。
結局、自分は古い価値観においても新しい価値観においても省かれ、誰かの敵となってしまう人間なのだと思う。せめて新しい価値観の中に入れてほしかった、なんで普通の女の子になれなかったんだろうな。思えばかつてXジェンダーを自覚するきっかけになったのはクラスメイトの「男子」というものへの批判に深く傷ついてる自分に気づいたからで、二の舞になると事前に予測できなかった自分がバカなだけだったのかもしれない。
彼女らの理想はとても美しくて、それに自分は入れない。普通になりたかった、誰かの、そして自分がかつて描いた理想を目指す活動のせいで傷つく人間になんてなりたくなかった。
自分はゲイだ。 男性には性的に興奮する。しかし人間的に尊敬できる人になかなか出会えない。この人とずっと一緒ににいたいと思えることがほとんど無い。 女性には性的に興奮しない...
うんち