炎上マーケティングといわれるマーケティング手法が話題を集めています。
彼らのいう「炎上マーケティング」とは、ネット上でいろんなトラブルを故意に発生させ、多くの人に注目してもらうことで、自社や関連サービスの(ポジティブとは限らないが)露出を獲得するものです。今回は、編集長が女性の投稿に対して難癖をつけ、その後再三にわたって罵詈雑言を浴びせ、勝手に終了して去っていく、というものでした。この手法は、炎上の対象にさせられた人、コト、モノが受ける非条理な(精神的、金銭的などさまざまな)損害が発生することが前提になっています。
http://blog.falcon-space.net/2011/03/please-do-not-call-it-marketing/
「ブログの書き方」を指南するようなHP、blogのなかでは、炎上について比較的寛容な態度が取られている物があります。このようなブログの意図としては、「批判されることを恐れずに自分の立場を明確にしてエントリーを書くことによって読み応えのあるブログを作ることがある」という主張で、私も非常に共感できます。
しかし、言葉には乱暴な側面があるので、面と向かって話しをすれば伝わるニュアンスが伝わりきらず、発信者側の意図を受信側が正確に受けとれない場合があります。その結果、「炎上させてもアクセスを稼げばおk」みたいな考え方をするヒトもいます。(多くのヒトはキチンと文を読み、咀嚼判断するのでしょうが、そうでないヒトも一部にはいらっしゃいます)
上記の様な、歩行者を打ん殴って注目を集める方法や、誹謗中傷をおこなう方法も炎上マーケティングといわれる物でしょう。
少し横道にそれますが、フェイスブックやツイッターを何の違和感も無く使用する若い世代からは、政治家や団塊世代などの古い世代は非常に遅れているように見えるのではないでしょうか?その反面、自分たちは、それまでの常識や利権に捉われない新たな人種として生まれてきたような感覚もおそらく生じていると思います。
よく年配世代の築き上げた社会システムが「失敗の出来ない社会」と揶揄されます。学歴が優先され、年功序列(崩壊しましたが)で、一攫千金のチャンスはほとんどない。
しかし、新たな世代の築いていく社会は、以前のものとそんなに乖離しているんでしょうか?
ウェブ系ベンチャーの先駆者達は口々に、新規参入者に好意的でドンドンのし上がれる社会構造を歓迎しているような発言をします。もちろん本当にそのような心構えを持っている方もいらっしゃるんでしょう。今はそのような方々は、年寄り世代を追い越す側に居ます。「追われる側」に回ったときに、同じようにオープンな態度で居られるのか疑問に思います。おそらく難しいでしょう。
だれでも、一度得た物を失うことへの恐怖をもっているし、既得権益は守ろうとするモンです。例えば、20年後のネットビジネスの様相を想像すると、4~50代の普通の人間が若手に酷なシステムの構築を必ずどこかで作っているはずです。