2024-07-11

ときどき、くだものを食べる。

桃がおいしそうに並んでいたし、広告の品として手頃な価格で売られていたので買ってみた。

帰り道、私がいろんなところに当ててしまったのかそれとも選ぶのが下手なのか、皮を剥くとところどころ熟れてる。小さく切って口にすると、みずみずしいもののあまり酸味も甘味がなくて美味しい桃というよりは…な味わいだった。でも、冷やして食べたあの食感が好きなので満足。

 

桃なんて、子どもの頃は滅多に食べられなかった。7年に1回くらい?桃だけではない。我が家は誰が聞いても驚くほど貧乏だったので、日持ちもしない上に安価でもない果物なんて滅多に買われない。

 

数年に一度つくる誕生日クリスマス手作りケーキだっていちごが高いからとバナナを選ばれる頻度が高かったくらいだ。何度かに一度はいちごも買ってもらえるが、そーゆー時でもなければ苺は食卓になど出てこない。

 

バナナみかん。あとは、親戚から送られてくる梨。ごく稀にりんご。それ以外はほとんど買うことがなかった。

そりゃそうだ。果物はドがつくほど貧乏人の食べ物ではない。

 

でも今は、平均年収で働く会社員子どもを育ててるわけでも、ローン返済に追われてるわけでもない私は、比較的好きなとき果物が買える。

月に多くて2回くらいだろうか。デラウェアパイナップル(切られたやつ)、ぶどうバナナみかん、その他気になったり食べたくなったりする果物スーパーで買う。

なんという贅沢。ひとつ250円とか360円とか、肉や魚以外でそーゆー単価のものを買うことにものすごく「いけないこと」感がある。

桃をむく、苺を洗う、ぶどうタネを出す、金柑甘露煮にする…働き出すまで、人生でそれぞれ数回しか食べたことがない果物記憶を呼び起こして、どうやって食べてたかを思いだす。

 

キラキラつやつやの果物をお皿から食べる時、とても幸福気持ちになる。みずみずしくて、お菓子とはまた別の甘さ。ほんとうに、贅沢だ。

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