2023-07-14

寿命をあげたかった

バイト先で教えていた高校生女の子交通事故で亡くなった。

俺を挟んで一緒に教えていた同い年の高校生男の子と付き合っており、部活恋愛学校生活勉強と何事にも一生懸命でいつもニコニコしている良い子だった。

悲しくないと言ったら嘘だが、いくら教え子とは言えアルバイトだし他人だしでそんなに大きなショックは受けなかった。

ただ、人生は本当に何が起きるかわからないなと思った。

俺の兄は小学生骨肉腫と肝転移の手術、中学生で肺転移の手術と抗がん剤を行った。母も父も祖父母も俺も口には出さないが「兄は高校卒業まで生きられない」と思っていた。

兄は抗がん剤が終わり肺炎で生死を彷徨った後に退院通信高校卒業大学卒業し今では営業職に就いている。30代を無事に迎え、上司取引先の人と毎晩飲み歩き、休日は両親や俺に悪態をつきながらFPSをしている。

一方で俺も、おそらく彼氏学校先生や両親も「これから先の明るい人生」を信じて疑わなかった女の子は一瞬で亡くなった。

人生は何が起こるかわからいから、生きている今日明日を後悔しないように生きたいものだ。

俺は大学卒業後に大学院でドロップアウトアラサーで未だにアルバイトしている。

今日を後悔せずに生きたいと思っても、どうすればそんな生き方が出来るのかわからないので結局バイトして、親の飯を食い、兄とゲームをする。

俺の寿命をなくなった彼女にあげたかったな。

  • 寿命を人間同士で移転できるシステムだったらよかったなあ 自分より価値のある人に移転してあげたい人もよく聞くもんな

  • 兄に与えられた寿命がお前を介して女の子から支払われたのでは?

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