これだわ。
なのに昨今はとにかく「心の病なんて存在しない、うつは脳の病気!脳だけに問題がある!とにかく薬だけ飲め!薬だけが全てを解決する!」と言わんばかりの言説があまりにも目立つ。
一体何が目的だ?製薬会社の売上増?ブラックな労働環境の正当化?
https://gendai.media/articles/-/65584?page=2
労働者は顧客や雇い主から理不尽な要求を受けても相手を思いやり、共感的に接するよう求められるが、そのことで自己からの疎外、心の断絶が起きることになる。その意味において、うつ病は単なるプライベートな感情の病ではなく、きわめてパブリックな社会病理でもある。
電通事件をはじめ、1990年代以降日本で争われた一連の過労うつ病、過労自殺裁判においては、職場のストレスによって社員がうつ病に至り、自殺にまで追いつめられるメカニズムが解明された。
このように個人の生きづらさのみならず、それを産み出した労働環境が問題視され、社会的救済への道が開かれたことの意味は大きい。自己の物語が問われるだけでなく、社会的回復への道が模索されているという意味で、歴史的にも、こころの病に関する新たな感受性が台頭しているようにも当時はみえたからだ。