自治体の議会議員の選挙だった。真面目に投票には行ったけど、結果を見ないまま、何週間も経っていた。
立候補者の少ない選挙だったので、落ちたのは一人しかいなかった。圧倒的少得票数で現職議員の一人が落選しており、まあ妥当な感じ。
普段は当落の結果がわかればまあいいやってなるのだけど、今回は初出場の人に投票したので、得票数も気になった。
立候補者の多くは無所属ということになっている。実際はどこかの党がバックに付いているんだけれども。党の代表として出ている人は、やっぱり得票数も多かった。彼らが最も票を得た三人のうちの二人だ。
最も票を得た三人のうちの無所属の候補者に私は投票した。彼女は趣味ともガチともつかないボランティア活動を多くしている人で、彼女の子供とうちの子供が顔見知りなせいで私も彼女と会ったことがある。彼女は私みたいな、ママ友集団からは「付き合う価値なし」と切って捨てられるタイプの人間にも気さくに話しかけては会話をしようとするので、変わった人だなと私は思っていたが、政治的野心を持っている故に誰にでも分け隔てない対応をするのだと知って、なるほどなと思った。
多くの人に好かれたいという欲望を持っている人は多くいるけど、そういう人でも大概は利害関係で他人を選り好みするものなので、票が欲しいという一心にしても誰彼構わず話しかけるのはすげーなと思う。
社交性とボランティア活動のために顔が広く、しかも実はバックに某野党がついている。こんな人が議員になったらなんかすごいことが起きたりするのだろうか、と思って投票してみたら、ものすごい得票数で当選していた。三位をかなり引き離しての二位だった。女性であるという最大障壁は軽く吹っ飛ばしていた。
地方議会議員の選挙では、普段の行いが見えるぶん現役世代が強いという話も聞いたことがあるけど、まさかあの人があんなにも支持されるとは思わなかったので、驚いたのと同時に、この町には政治に変わって欲しいと思う人が多いのだなあと感心した。