2021-08-17

Vtuberに生かされている

うつ病仕事を半ばクビのような形で辞めて半年が過ぎた。

家族には理解されず、なぜ仕事を辞めたと責められた。友人にも相談できなかった。

人をどう頼ったらいいのか分からない。誰も信じられない。

食事を摂ることも風呂に入ることもままならず一日中泣きながら布団に籠っていたが、多少は回復したようで、食事を作ったり散歩をするほどの元気は出てきた。

人間は恐いけど、孤独も恐い。

誰かの話を聴いていたいし、社会に触れていたい。

しかテレビラジオノイズが多すぎて、すぐに拒絶してしまった。

時間を持て余しているので漫画アニメゲーム映画小説等のコンテンツを手に取ってみたが、物語がまるで頭に入らない。

薬漬けの脳は考えることをすっかりやめていた。

何気なくYouTubeを開いた時に目に留まり、今までは興味を持たなかったVtuber動画を見始めた。

Vtuberと言ったら美少女イメージだったけれど、それは人の形をしていなかった。

人間だけど人間ではない存在は心への負担が少なく、食事さえ拒否をしていた脳にもするりと入ってきた。

負の感情以外をすっかり忘れ去っていたけれど、配信を見ているうちにいつしか笑うことを思い出した。

どん底から救われた気分だった。

生身の人間情報量が多い。

その親しみやすさは時に弊害ともなるけれど、Vtuber二次元フィルターを通すことで発信された情報をまろやかに届けてくれる。ごく稀だが、コミュニケーションをとる事もできる。

仕事を失い誰とも関わりを持たない孤独な私を社会の端っこに繋げてくれた気がした。

うつ病になってから初めて毎日の楽しみが出来た。

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