小山田さんのケースみたいに大きな仕事をやる際に、過去の失言や失態を理由に炎上する事が増えてきた。
炎上させてやろうと普段から虎視眈々と狙っている人物にとって、ターゲットとなる人物が社会的に注目を集めている時は絶好の機会だ。
通常の炎上とは比べ物にならない社会的ダメージをターゲットに与える事ができる。
逆に言えば一定以上の社会的地位のある人物にとっては戦々恐々というところだろう。
記憶の片隅にすら残っていない様な過去の行いが火種となり、人々が共有する無責任な正義感に引火する事でとんでもない火力の炎上案件になりえるのだ。
それが因果応報と言えるかどうかはさておくとして、なんとかそうなる前に対処したい、防げるなら防ぎたいと考えるのが人情というものだろう。
全くなんの瑕疵も無い清廉潔白な人物というのはそうはおらず、過去を遡っていけば大抵なんらかのやらかしは見つかる。
過去の価値観ではさほど問題視されていなかった事柄でも、現代の価値観では致命的な過ちとして扱われる事もある。
炎上を仕掛ける側はタイミングを選べるが、炎上を防ぐ側は事が起こってからしか対処できない。
となると炎上を仕掛ける人物を特定し。そういった人物を炎上させる、炎上まではいかなくとも発言の信用や信頼を毀損させる事が重要になるのだと思う。
「こいつの発言は信用できない」とネット上で評価される様にしてしまえば良いのだ。
世間では発言の内容よりも誰がそれを発言したのかが重要で、ネット上でもそれは変わらない。
信用されていない人物が他人の炎上の火種となる事は難しい(流石に小山田さんの様なケースは火種が大きすぎて炎上してしまうとは思うが)。
それが拡散する前に件の人物のアンチが現れ、その発言内容を無効化しようと動くからだ。
これもまた無責任な正義感の現れであり、人々の共有する無責任な正義感を如何に自分達に都合の良い形に留めおくかが重要になるのだと思う。
これからの時代は自分達を如何に良く見せるか? よりも如何に対立する相手を悪く見せるかが重要になっていくのではないだろうか。
日本よりもネット社会において先行しているアメリカの事例を見ても、これからは他者に悪を擦り付ける事を重視する時代がしばらく続くのだと思う。