ハッキリ言って、連載終了しているならベストは期間限定のイッキ読みだと思う。
半日なり数日なり腰を据えて一気に読むことで、序盤に張られ終盤に回収される伏線もすんなり理解する事ができる(逆に設定の矛盾に気づいてしまうこともあるが)。
だが、イッキ読みのエネルギー消費は半端じゃない。たかが漫画でも集中して何時間も読み続けるのは体力を使う。
しかも、イッキ読みにはシーズンの様なものがあり、ゴールデンウィークだとか年末年始だとかにイッキ読みがイッキに来る。あちこちのサイトやアプリがイッキにイッキ読みキャンペーンを始める。期間は一週間なのに全部足したら全巻読めるやつだけ足して300巻とかにもなったりする。
そういう時に日頃からコツコツ読み進めている作品の続きがあると労力が大きく減って助かるが、同時に迷いもある。テンポが崩れるのだ。
更にそういったイッキ読みとチマチマ読みのハイブリッドには、チマチマ読みだと途中までしか読めない作品だけど、イッキ読みが来るのを見越して途中まで読むというテクニックさえ産み出されるのだ。
作品を選ばなければ漫画が無料で読み放題の時代。だからこそ、読める範囲のどれを読むかに頭を悩まされる時代でもある。
かつて、我々はブックオフをいくつも巡って歯抜けの漫画を全部立ち読みで済ませていた。それがいまでは自宅で出来るが、あの頃と比べて全巻無料読破のチャンスを掴むのは難しくなったように思う。
自転車を漕いで少し遠くの大きなブックオフにいけばいい頃とは違う。キャンペーンのタイミングを読み、それに合わせて漫画のリズムを年単位で組み立てていく。
足腰の力で漫画を読む時代は終わったのか?いや、今でもブックオフを利用するという手段は残る。さらには多少の金銭を用いて漫画喫茶、果ては漫画の多い図書館(京都国際マンガミュージアムなどはその頂点だ)で補完する手もある。漫画を読むという行為は複雑化の一途を辿る。
キンドルに半端に積み上がったサンプル漫画を試しに数えて見て欲しい。その膨大さだけでも、我々がいかに多量の漫画に囲まれ、それらに対して中途半端な距離感に置かれ続けているかが分かるだろう。漫画を読むのは単にページをめくるという事ではない。いつ、どうやって、ページをめくる権利を手に入れるのか。そこから始まっているのだ。
漫画によるとしか。日常系ゆるふわ4コマの全巻一気読みは苦痛だし、長編ストーリー物はチマチマ読んでたらストーリーを忘れちまう
1巻で1年とか進むような話だと毎週チマチマ読んだ方が楽しいんじゃないかと思う 一気に読むと話のスピードと読むスピードが合わなさ過ぎてつらい