そもそも、フェミニストの目的は社会の改善なんだから、「フェミさんはフェミさんのことをやっていてください、オタクはオタクで自由にやってるんで。」というのは成立しない。現状に問題があるって声を上げるのはすべての活動の起点で、そこでフェミニストは妥協することはできない。
どっちかが勝つまで終わらないんだけど、オタクに勝ち目はないんだよね。令和の日本では、世界トップクラスにアニメマンガが市民権を得ているし、強力な購買層でもあるから、わりと多くの集団を(アニメ)オタクは蹂躙できるんだけど、フェミニストは少し相手が悪い。
そもそも、日本は男女平等指数が121位だ。いわゆるフェミニストの活動をどう思っているかはともかく、基本的に女性はみんな、ルックスが良い人は良い人なりに、ルックスが悪い人は悪い人なりに、日本社会が不平等なことをよく理解しているし、女性の話を聞く男性もよく知っている。圧倒的に不平等な日本という現実の前では、オタクがどのように筋の通った理屈を言おうと、エロい表現を自分たちの都合の良いように使えるように言い訳を述べているようにしか聞こえない。で、MeTooであれBLMであれ、なにか国際的な動きがあると、改めて日本の男女平等指数が効いてきて、フェミニストの立場が強くなる。
あと、表現の自由に関してだけど、表現の自由が侵害されるのは著作者だ。赤十字ファイルでも、のうりんポスターでも、著作者がフェミニストに対して抗議したり、裁判で問題にしようとしているのは聞いたことがない。騒いでいるのはオタク消費者だけ。オタクの「表現の自由ガー」っていう言説に対する世間の評価はその程度だと思う。