製造業なんて古いのは諦めて、これからはソフトウエアやサービスに変わるんだという話はずっとされている。
GoogleやAmazonやFacebookを例に、これからはこの方向だ、と理由付けされる。
とはいうものの、差別化を支えているのは真似ができないほどのサーバーなどのハード資産を持っているからだ。
通常の工場の生産設備と毛色が違うのは、汎用性があってラインを組み替えるよりも容易に転用ができる点だ。
中で流すものも食品や機械とは異なり、データなので高速だ。ラインを極限まで早くしたのがサーバー群と言える。
海外から買ってきて、自分達で作っているわけではないのでノウハウの蓄積もなく産業育成にも失敗した。
サービスの時代だと言われるが外貨を稼げるくらい差別化ができたサービスがあるかと言われると疑問がある。
地方のパチンコや娯楽に流れていたお金が、スマフォと通信によって東京に流れていって、まだ東京はマシだが全体で見れば徐々に衰退していっている。
地方交付税交付金で一時的に地方に戻しているが、地方が頑張ろうとすると東京の企業に流れ込む構造で変わらない。
物流よりもデータの方が速く、これからはデータが価値を生むと分析結果を出し、じゃあサービスだとと言いたくなるのもわかる。
とはいえ、お金が誰かの借金とその返済能力で支えられているのを遡れば、資源と誰かの労働だ。
製造業を諦めるということは、そのうち資源というカードを捨てるということになる。
金本位制じゃないんだから国がいくらでも金を刷って支えればいいというのも、誰かの返済能力が担保なのだから労働だけで支えられるのか。