2019-10-10

普通」に生まれたかった

から、体育は大の苦手だが勉強は苦手ではなかった。

学科で一番偏差値の高い高校から旧帝大ストレート合格した。

最初につまづいたのは、就職活動だった。

履歴書を書いたり、面接の準備をしたりするのが、億劫で仕方なかった。

面接では緊張してしまい、自分が何を言っているのかわからなくなってパニックになった。

周りが次々と大手企業就職が決まる中、夏になっても内定が出なかった。

みじめだった。

夜眠られなくなった。

8月下旬になり、ようやく中小企業から内定をもらった。

卒業論文は締切ぎりぎりに提出した。

提出日の朝に要約文が必要なのに気づき、慌てて書いた。

運転免許は発進前の確認を忘れて、路上教習に出る前の試験に一度落ちた。

悔しくて泣いた。

下宿を退去する3日前にようやく免許証が取得できた。

入社した中小企業では、お局さんが幅を利かせていた。

お世辞を言ったり、謙遜したりすることが出来ず、その人に嫌われた。

2人っきりの時を狙って、延々と罵倒される。

結局その会社を3年で辞め、今は別の仕事をしている。

当初の配属から異動があり、電話を取る機会の多い部署になった。

周りでざわざわと声がしていると、電話を上手く聞き取れない。

そもそも電話を取りながらメモを取るのがとても苦手だ。

ADHDの診断を受けた。

自己診断だけど、ASDでもあると思う。

自分に向いている仕事に就きたい。

しかしま転職活動をするのは辛い。

スーツに身を包み、面接という緊張する場に行くのが嫌だ。

生きづらい。

幸せになりたい。

ずっと、「普通」に生まれたかった。

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