小学生時代、空手の道場で一緒に稽古をしていた1つ年上のトベちゃんという男の子がいた。
トベちゃんは真面目で物静かで、友達は多い方ではなかったようだけど、同じ道場というよしみで私とは仲良くしていた。
そんなある日、確か中学に上がった頃だったと思う。道場の女子部屋で、1つ年上の先輩が『トベちゃん、キモいよね』と言い出した。彼女はトベちゃんと同い年だ。
結構今まで普通に仲良くしてきて、突然そんなことを言い出したので驚いた。そうかな?と言った。
『そうだよ、天パだし、目が細いし、かっこよくないし、学校ではいつも女子のことジロジロ見てるんだよ』
トベちゃんは1つ学年が上だったから、道場以外での彼を知らなかった私は、学校内でのトベちゃんを見てみた。
分かったのは、トベちゃんが女子にめちゃくちゃ嫌われていたこと。
道場では、全然そんなことなかったから驚いた。コミュニティが変わるだけでここまで扱いが変わるものなのか。私はどのコミュニティでも同じように振舞っていたし、同じように扱われていたからかなりショックを受けた。
月日が経って私は29歳になった。
私は空手をやっていた頃の少年のような見た目から、髪を伸ばしてすっぴんが分からないくらい化粧をする女になった。多分トベちゃんは気付いてない。
久しぶりに見た彼は、まだ30なのに薄毛で天パで、ぽっちゃりしていて、細目で、服もくたくたしていて、疲れ切ったサラリーマンのようになっていた。
そして私は彼を見たときこう思った。
『ありかなしかでいったら、なしだな〜』
私は完全に、あの頃中学でトベちゃんを煙たがる女子たちと同じ場所に立っていた。あの頃全く理解できなかった感性を今私が持っていたことに激しくショックを受けた。自分で思って、自分に引いた。
トベちゃんのおとなしい性格も空手をずっと頑張っていたことも努力を続ける性格も全部知っているはずなのに、私はここ数年で、沢山の男性に出会っては初対面第一印象の上っ面で人を評価してアリナシのカテゴリに入れる雑な価値観を備え付けてしまった。
そして、ナシには変わりないな、と思いながら友達としてすら声をかけようとしなかった。変な気を持たせちゃうかも、と思ったからだ。
でもトベちゃんはそんな私に声をかけてきた。
『すごく綺麗になったね、あんなに男みたいだったのに』
『結婚して、この辺に住むことになったんだ、また来るよ』
私は最近、顔が好きで付き合った男に振られたばかりだった。
小学生の頃に戻りたい。
俺の中学時代の友人に「ベトちゃん」と「マレやん」て奴がいたけど 顔がベトナム人っぽいからベトちゃん、マレーシア人っぽいからマレやんだった いまにして思えばほんとにハーフと...
トベちゃん気付いてるんかーい。 まぁ見た目でその人の内面、少しはわかるからね。 人生で出会う人は数限りないんだから、少しは雑な分別も仕方がないよ~
ツーブロック金髪をワックスでテカテカにして片側に流してるピアスの人見かけたときは瞬間的に、薬やってるんだろうなぁ〜って思った
で?