やけにみんな急ぐなあ。そんなことを思いながら駅に向かった。目の前で電車に置いていかれた。
当たり前のことに気づかなかった愚かな私は、昨晩休日ダイヤのまま電車の乗り換えを調べた。そしてこのざまである。
なんと愚かな人間だろう。次の電車まで15分。思わずベンチに腰掛けて泣いた。さようなら三次選考。
普通の人間ならここで相手に遅刻の連絡を入れ、急いで向かうのだろう。でも今の私にそんな気力はなかった。頭に浮かんでくるのは、わたしの就活を応援してくれた母親と第二新卒の姿と、どうしたらこの世界から消えられるだろうということだけだった。
2本ほど電車を見送り自分のやっていることの愚かさに気づく。今度から特技の欄に現実から逃げること とでも書いてやろうか。
駅を出ると雨が降ってきた。ああ、もう今日はダメな日だ。そう思った。連絡した御社には人事がいないと嘘をつかれた。電話に出ているお前が人事だろうが。こんな会社こちらから願い下げだ。そう思った。
ダメな日だ と決めつけて、願い下げだ と自分を正当化する自分が大嫌いだ。齢21、経験値は皆無に等しい。そんなやつに何が決められるんだ。お前は何様だ。
私の短所は自己肯定感の無さかもしれない。世の中の人はどうしてそんなに自己肯定感を持って生きられるんだ?
そもそも自己肯定感ってなんだ?私は優れているって思うこと?私は私って思うこと?存在を認めること?わからない。
そしてその根拠は何?自分がどうして社会から、他人からそして自分から認められると思えるの?天才なのか?バカなのか?
きっと答えはそれができない自分が愚かなんだと思う。
少し前に自己肯定感が低いことが悩みという話を第二新卒にした。俺もだよって言われたけどそんなことはないだろうって思ってしまった。少なくとも私にはそう見えた。自己肯定感というのは他人からは測れないものなのかもしれない。じゃあ自分がどう思うかってことか。
うまく見繕って生きていけたら良いのかもな。
きっと世の中にはこんな不届きものに手を差し伸べてくれる人は少ないだろう。こんな人間が生まれてきて大きくなってきてしまったこと、謝ります。
こんな未熟な私で すみませんでした。