映画『デビルマン』を2017年にもなってようやく観た。|alohatengu|note
という去年の記事がホッテントリ入りしていたので、つい気になって私も見てしまった。
あまりにも酷い酷いと聞いていたから、そのバイアスのお陰で意外と冷静に見ることは出来た。
ここまで呆れるほど酷い映画、おそらく誰も二度と撮れないんじゃないかと思われる。
一応ある程度の金が掛かってるからこそ、この惨劇も可能だったのだろう、見る前の予想を上回る酷さに終始唖然としたというか、ほとほと呆れたというか。
監督の那須博之氏はこれを撮った翌年に肝臓癌で亡くなられているが、もしかするとすでにご病気が悪化していたので、まともに映画を撮れるような状況ではなかったのかもしれない。
だとしても、例に漏れず委員会方式で作られたこの映画、よくこれを公開して大人一人頭1,800円も取ろうと思ったものである(5億くらいの興行収入はあったそうなので、ざっと三十万人程度は映画館で鑑賞したみたいだが・・・)。
ともかくも、最初から最後まで酷評するしかない映画なんて、見たことがない。酷評することを楽しむ映画としてだけの価値はあるので、中途半端に出来の悪い映画のようにそう簡単に忘れ去られることだけはないだろうが・・・
あるいは、やってはいけないことのオンパレードのこの映画、反面教師として使うのはアリかもしれない。誰かもそんなこと言ってたっけ?
そういうわけで、世には数知れぬくらいの映画作品があって、その中にはこうした酷い作品もあり得てしまうのであろうけど、これほどまでに酷い作品は決して作ってはならないという戒めとしての価値しかないと、映画作りをされる方々には心していただきたい。
噂に違わぬ酷い映画だった。これより酷い映画であるとか、これよりはマシだとか、そんな基準にすらして欲しくない映画だ。
北京原人やキャシャーンなどがブコメで上がっているが、デビルマンはそれらとは少々レベルが違う。それらは変な映画だったり、ただ単につまらない映画だったりだと思うけど、デビルマンは作りからしてやる気が無いのか、徹頭徹尾最初から最後まで滅茶苦茶。私自身はデビルマンのデザインだけは評価するが、他はほぼ全般に渡って酷すぎる。上で紹介しているページやググって貰えばすぐ分かる通り、突っ込みどころがあまりにも桁違いと言っていいほど多過ぎる。世界中探してもここまで酷い映画はないのではないか。わざと酷くしようったってこんなの無理だろう。
一応原作の牧村家襲撃シーンのポンティアナを再現したのだけは認めようぜ。 あそこのシーンだけはギリギリ評価できる。