彼女を作ること、結婚すること、子どもを儲けること。30半ばの私がこれまでの人生でやり残したことだ。
若いころはモテたかった。しかし残念なことに、当時は彼女ができなかった。そのことは今に至るまでコンプレックスになっているが、年齢を重ねるにつれて、だんだんどうでもよくなってきた。では結婚はどうかというと、機会は何度かあった。しかし他人と一緒に生活することに魅力を感じず、踏み切れなかった。そして、結婚もいまさらという感じになってきている。
私は結局のところ一人が好きなのだ。誰かを愛したいとは思わないし、愛されたいとも思わない。そんな時間があるなら、自分自身の時間として過ごしたい。若い時は、「高齢独身は強がりである」「結局はみんな結婚願望がある」といった意見を必死になって否定していたが、しかし実際に高齢になると、一人が好きという自分の本性を実感として受け入れ、ますます恋愛や結婚から遠ざかりつつある。
ただ、子どもがいないことだけは、これで良いのかという思いがある。そして、年齢を考えると、それは早く決断しないといけない。子どもが欲しいので、養子縁組には興味がある。とはいえ、生物としての本能から、血のつながった子どもが欲しいとも思う。だが、そのためには子でもを産んでくれる女性を見つける必要がある(代理母出産は、制度として存在しないし、子どもがかわいそうである)。
先述の通り、結婚する機会は何度かあったが、いいなと思えなかった。もし、いいなと思える女性がいれば、自然と結婚して、子どもができるのかもしれない。その意味では、やはり本当は婚活の努力をするべきなのかもしれない。しかし、好きな女性もいない現状では、やりたくもない結婚に努力とお金をつぎ込む必要があるのか、と思ってしまうジレンマに陥っている。