2018-07-21

アンドルー・ゴードン日本の200年」を読んで

この本に書かれている内容はアメリカ人のために作られた偽りの歴史である

徹頭徹尾日本人に対する人種差別感情日本人に対する優越感が垣間見える。

アンドルー・ゴードンの主張に基づけば、日本文明開化しようが近代化しようが

そんなことは結果的には全く無意味で結局は西洋列強養分になったに過ぎないという。

不平等条約締結はアメリカ良心日本近代化への貢献(つまり不平等条約西洋人の横暴を許した結果、国民意識が高まったという逆説的な詭弁)だと言い切り、

原爆投下世界平和のためであると信じてやまない。

まるでアメリカ政府公式見解の主張のようである

ただ、私達日本人はこれが戦勝国アメリカでおける最もポピュラー思想であるということを知らなければいけない。

そして、アメリカではこのゴードンの主張さえも親日的とされるほど、アメリカ中心的な思想がまかり通っていることも知らなければいけない。

この本の序章には、「西洋諸国から『特異な国』と見られる日本歴史が、実は世界史とも関連を持っていた」ということをベースにして書いたとされている。

しかしながら、我々日本人は、日本史が世界史と関連していることなどは小学生でも知っている。

この本は一見して、日本史を世界史の中に対等に組み入れ、俯瞰的に論じたグローバル的な歴史であるように見えるが、

実際は全く異なっている。

ヨーロッパ中心史観に(彼らにとって)イレギュラー日本を組み入れた上、やはり日本異端であると信じ込みたいアメリカ人のための本である

ゴードンの主張で明らかにおかしいのは、日本人の行動が自分日本人のためにされた行動であるということを理解していない点だ。

太平洋戦争日本では大東亜戦争)、開国日米安保などなど。

すべての行動は日本人日本人のために、最善を尽くした結果なのだ

ゴードンはそれらすべてを外圧に屈した日本人が致し方なく行動した結果と判断している。

おそらく、欧米諸国の人々皆がそう信じているのであろう。

このような考え方が、ヨーロッパ世界アメリカ合衆国内に跋扈し、参考にされるようなことが

続くようであれば、

この世界から『第二次大東亜戦争』が発生する火種が消えることはないだろうと思われる。

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