小学校四年時
家から漫画を持ってきて読むことにした。我ながら中々のワルである。
読んでいたのはスーパードンキーコングのコミカライズ作品というキワモノ。
それをクラスメイトのメガネ君に見つかって珍しいから読ませてと頼まれて読ませてあげて以降
お互いの漫画を学校に持ち寄って休み時間に読むというのが俺とメガネ君の休み時間の定番になった。
クラスで漫画を読むなんてことをしていれば当然目立って、先生にチクられて怒られたら辞めようくらいに思っていたが
そうはならずに読書仲間が一人二人と増えていき、あっという間にクラス中に漫画の回し読みが蔓延した。
読書仲間の増加で漫画の供給が追い付かなくなってきたので、俺は家にある漫画を教室のロッカーにストックした。
すると読書仲間もそれに追随してくれて教室のロッカーがあっという間に漫画だらけ。
更に女子が少女漫画を持ってきだすと、漫画持ってない奴が図鑑を段ボールで持ってきたりして
こうなってくると貸し借りのトラブルが発生するのは自明の理である。
そこで図書委員だったメガネ君の提案で貸出票と管理用ノートを作成。
俺とメガネ君は貸出票の作成と管理に追われて漫画を読む暇もなかったが、
お互いを館長・副館長と呼び合って楽しくやっていた。
漫画図書館の名声は他所のクラスにまで広がり、俺はいい気になっていたが
他クラスの奴が借りにきだした時点で、担任の先生からストップがかかった。
先生はクラスで漫画図書館が運営されていること、その首謀者が俺だということを見抜いていたのだ。
教室が漫画だらけなんだからバレて当たり前っちゃ当たり前なんだが……
先生は「授業に支障はきたしていない」「皆で楽しく図書館運営している」といことで黙認していてくれたのだ。
ただ他所のクラスにまで波及してしまっては担任一人で責任を負えない。
ええ話や そんでもって漫画村擁護勢が漫画村と一緒じゃねーかってケチ付けに来る未来まで見えた
良いクラスだったんだなあ すてき