今までピンとこなかったけど、この前、その言葉の意味がわかった出来事があった。
私は、その日披露宴の余興で、かわいい衣装で踊る友達たちの最後に被り物的なやつで登場する余興のオチ的役割だった。
単純においしい役だとも思ったし、美人じゃないし、女は愛嬌を地で行く私だ。
友達や会場の人がコミカルな衣装で笑ってくれて会場が盛り上がったらそれでいいやと思って快くその役を引き受けて、当日全力でその役を全うした。
会場は有り難いことに大いに盛り上がって、ほっとした。
その日の二次会の話だ。
友達の旦那の友達連中と飲んでて、トイレに行く時に席を立ったときに、たまたまある男の人に声をかけられて立ち話をした。名前は覚えてなかったけど、旦那の友達連中の中の一人で、仲間の人達から『こいつは本当優しい良い奴!だから仲間うちの中で一番結婚早かった!』て言われてた人だった。
その人と、話の流れでその日の余興の話になった。
すごい会場盛り上がったねと言われて、有難いですねぇと私が答えたあとに彼が一言笑顔で、
『でも、君ももう少し自分を大切にしなよ?女の子でしょ?』と言った。
優しい柔らかな口調だった。
よく覚えてないけど、私は、そうですね、とか笑いながら言って席に戻った。
けど、それを言われた後から、私そんな自尊心を貶めるような恥ずかしいことさせられたのかな?
私あのときそんな可哀想な馬鹿なやつだったのかな?お笑い芸人さんが言う、笑わせるんじゃなくてただただ笑われてるだけの哀れな痛い奴だったのかな?て気持ちになって飲んだお酒の味もわからなかった。
彼も悪気があって言ったわけじゃないし、たぶん女性に対しての気遣いだったのかなぁと思うけど、そんな言葉は別に求めてなかったんだよ。
ただあの瞬間、場を盛り上げるという目的で、与えられた役をただ演じてるだけだったのに『自分を大切にしてない』って思われてなぜか勝手に同情されたことが、すごく悲しくて情けなくて年甲斐もなく傷付いてしまった。
『私こんなに大変なの』って直接相手に言われたとき以外の、相手へ勝手に抱く同情は、遠回しな否定なんじゃないのかな。
本当の優しさって『すごかったね、頑張ってたね』って相手の行動を認めて労わったり、『あの時のあなた素敵たったよ』って肯定するものであってほしいな。
増田が着たネタ衣装の程度にもよるかなあ 葉っぱ隊レベルだったりしたら、そう言いたくなる気持ちもわかる 会場が引いたりしてなかったんなら常識的な範疇だったんだと思うが