あなた個人が借金玉的な方法論を採用することは問題ないと思います。ですが、借金玉的な価値観を内面化してしまうと、自分は健常者に劣った存在であるという意識を強めてしまい、死ぬまで抱え続けることになってしまう可能性もあるということは理解しておいたほうがいいかと思います。私の考えではそれは社会に適応することで得られる諸メリットよりも大きな精神的デメリットですが、これは個人の価値観なのであなたが比較衡量した上でどのように生きるかは自由です。
あなたが精神的なものよりも経済的・社会的なものの方を重視するのであれば、借金玉的な方法論はある程度役に立つのではないでしょうか。ですが、世間一般の価値観を理解できない、努力ができないということそれ自体が発達障害に内在的である以上、「努力による標準化」を目指す借金玉的な思想は発達障害者にとって最悪の結果を引き起こしうると考えています。症状が重ければ重いほど借金玉的な方法論から疎外されていく上に、借金玉的な価値観は健常者にとっても都合かいいため容易に多数派となる。このような暴力性について自覚的であるように見えない以上、借金玉を肯定することは私にはできません。
実際にどうすればいいかという質問には答えていませんが、そもそも私が批判しているのは方法論ではなく運動なので、すみません。発達障害がデメリットにならないような場所をあなたがうまく見つけることができることを、いつかはそれが社会全体に広がることを、祈っています。