ある組織が、組織ぐるみの不祥事を起こしたとする。法に触れるものだ。
大規模な例では数代に渡って社長が粉飾決算に関わっていた電機メーカーや、試験結果をごまかし続けていた自動車メーカー。
少人数で起こした例ではスタンガンを用いて婦女暴行事件を起こした飲食店や、パワハラからの過労死を起こした企業を想像するとよい。
売り上げは下がり、利益も減るだろう。株価も下がるだろう。社員の給与も下がるかもしれない。
とはいえ、ほぼ九割九分の社員は善良に働いているだけだろうと思われる。
当然同じ企業である限りある事件の責任は連帯責任になる、と言われても素直に納得できるかというと一労働者の観点からは納得しにくい。
さりとてなにも罰則がないというのは一消費者としては納得がいかない。
監督責任を考えれば、管理職および経営者にのみ罰則が与えられることで手打ちになるのだとも思うが、それはそれで感情的に納得しづらい。
実際今でも、10年くらい前に起きた事件をきっかけに、ある商品を買うときに躊躇している自分を見つけることがある。
自分の視点が労働者と消費者でぶれているためにこのずれが起きているのだけど、自分以外の人はどうやってこの問題に折り合いを付けているのだろうか。
日本には組織罰がないからな もっとも、会社なんてささっと潰して、しれっと新しい会社を作ることもできるけど 水口憲治みたいに