特別なにかキッカケがあったわけではない。過ごしていて、ふと気になった事を、その時に見た光景と、思考の移り変わりについて描写したモノだ。
はてなのフォーマットに自分の文章が表示されていて、それに対して反応が起こっているのを眺めるのは、何か不思議な感覚と、素直に嬉しい気持ちがあった。
いつもは読むだけで特にブックマークやコメントをするでもなく、面白い場所だなぁと傍観する立場だったので、その場所を形成する要素の一員となった気がして嬉しかったのだ。見ているだけじゃ分からなかったし、想像もしなかった事なので、思わぬ体験だった。
日常生活で、自分の感情や思考について、そのまま全てをさらけ出す事はあまりない。
既に出来上がってしまった自己像を踏まえた上で、逸脱しないように。そして今後つきあっていく事も含めた上で、損なわないように。「今までとこれから」からは絶対に離れられない。
かつて、そういった、しがらみから解放されるタメに、ネットへ居場所を求めた。
顔も本名も知らない人たちと自由な交流をしてきたつもりが、気づけば10年以上も付き合いが続いた。
顔や年齢、家族や仕事についてもお互いに知っているような関係に進んでいて、実生活で知り合った人たちよりもよっぽど付き合いの長い事も多い。そんな人たちも見ている中で、まとまった量の文章を、気兼ねなくブログなどに投稿するのは気が引けてしまうようになった。
そんな不自由を感じていたときに、ふと思い立ち、はてなを開いた。
今までの自分に甘える事も無く、この発言をした後の責任を取る必要も無く、誰でもない誰かとして文章を書いた。
自分が誰であるか説明する事もなく、その時の感覚についてだけ集中して書けば良かった。
自分が自分として振る舞わなくて良い事が、こんなにも楽だったとは。
いつになく新鮮な気持ちになれて、居心地がよくなった。
「ROM」に既にOnlyが含まれてるんだからROM専は読み専専だろ定期