2017-01-16

『THE OA』って海外ドラマが神だった。

ネットフリックスっていう課金制の映画視聴サイトがあるんだけど。

そこで視れるんだけど。

かなり面白かった。

  

俺は子供のころは文学にかぶれてたんだけど。

医者さんになってみると、「精神病」ってのを疾患として理解できてしまって、

私小説とか、メンヘラ的な小説への感慨みたいなのが一気にそがれてしまっていた。

  

文豪神経症を見ても、「この時代は薬がなかったからねー」とか、「あ~これは典型的貧困妄想ですねー」とか。

パターンとしてしか見れなくなっていた。

そりゃ、書かれた時代は治らない病気から問題だけど。

現代では、治るっていうか、超絶重い状態精神病ってのが滅茶苦茶レアになってしまった。

  

で、そういうのをもう一度手に入れさせてくれたわ。

主人公精神病設定なんだけど。

「本当に精神病なのか?」という疑いを持てるぐらい説得力があるんだよね話に。

ストーリー展開も神がかっていて。『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』的に2つの話が行ったり来たりして、最終的につながるっていう。

更に素晴らしいのが、登場人物たちの人間性やどうしようもなさが伝わってくる。

  

まあドラマ自体のできがすごいってのはあるんだけど。

文学的意味合いとして、「臨死体験精神病を繋いだ」というのがうまいと思った。

現代では宗教的オカルト的なものは一笑にふされちゃうんだけど。

臨死体験は確かにオカルトとしても異質。

実際に臨死体験を経て超絶能力得てるとかあるから、謎な部分とかは確かにあるんだよね。

ここを結び付けてきたのがうまい

精神病奇跡だの神秘だのでごまかさずに書いてたり、周りの人の空気感ごまかさずに書いているのに。

それなのに、奇跡を書けるってのがすごい。

  

物語のしめかたも上手すぎてびっくりした。

完成度が異常に高い作品だった。

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