2016-06-06

[]小野不由美「月の影 影の海(十二国記)」

3,4回目の再読。10年ぶりくらい。

前半はすごく鬱屈してるけど、普通女子高生が異世界理不尽に慣れて悟るっていうのを描くにはこれでも少ないくらいなのかも、と思った。

逆にこれだけのボリュームで、異世界孤独に置かれた普通女子高生の心の変化・成長をよくぞ描けたと感嘆する

前半のストレスを吹き飛ばすように3/4くらいからはすごくカタルシスのある展開になる

図南の翼と違って王だとわかった後も少しお話が続くのがうれしい

けど、やっぱりちょっと物足りない気はしてしま

続刊で語られてはいるんだけど

物足りないって思わせるくらいがうまいのかなあ

最後の一文は何度よんでも鳥肌立つ

漢文調の最後の記録も、こんな冒険歴史書になるとたったこんだけになっちゃうんだなあとか、

もしそうなら中国の歴史書もめっちゃ簡単に書かれてるけど、ほんとはめちゃくちゃドラマあったんだろうなあとか、

そういえばキングダムも著名な戦いの後に、シンプル歴史書に書かれてる一文だけを載せたりしてるなあとか、

いろいろ思った。

あと今回読んで初めて思ったのは、

・ジョウユウって冗祐ってかくけど、オウムの上祐が饒舌なのに比べるとこっちは対局だなあと思ってなんかおかしかった

ネズミキーキャラになってるのはゼノギアスハマーとつながるところあるなあ

あと記憶違いとしては

ネズミヨウコにいい待遇でいいよって言われるけど自分普通にべんきょうできればいいんだって断るのは別の巻だったか

ってのがあった

うーんやっぱりおもしろいなあ

図南の翼含め世界観をある程度知った上で読むと、言葉が通じてるのも王の素質だし、苦労はあったとはいえなんだかんだでそれがいい巡り合わせにつながるのは鵬翼だったのかなあと思う

んーいやあれは昇山するときの旅の話か・・・

今回は昇山じゃないから、いろいろ途中で騙されたり襲われたりしたのか

書いててよーやく気づいた

あとこれまで読んだことあったのは挿絵がない本だったから、今回挿絵ありのを読んでいろいろと新鮮だった

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