周辺諸国がそれぞれ領土を拡大する中、気がつけば増田家(三)は他家よりも増田らしく他人の足引っ張りに終止していた。
伸び悩む隣国を次の標的に定めたのは増田家(二)を併呑したばかりの増田家(一)である。
増田家を北と東から包囲する形勢になっている増田家はさらに陰謀で有利な状況をつくろうとした。
すなわち「伍徐海の計」により、敵の戦力を西と南に引きつけようとしたのだ。
増田家(三)を訪れる回船に増田家は手を回し、南の増田家(四)が侵攻の機会を伺っているとの噂をバラ撒かせた。
また、領土を失った増田家(十)の船団が大挙押し寄せてくるなどの如何わしい噂も積極的に助長させた。
複数の情報源から得られることで信頼性が高いと判断した情報が、実は同じ勢力の意図のもとに流されていたわけだ。
このような情報操作のことを最初に使った大陸の武将「伍徐海」の名を取って、「伍徐海の計」と呼ぶ。
サバ好きの父をもつ増田家の当主は戦略状況から北や東も危険だとは思っていたが、上記の計略によって本拠に兵力を集中する以上の行動を取れずにいた。
敵に二倍する領土を誇る増田家(一)はダメ押しに北から陽動攻撃をおこない、主力を密かに東の国境に集結させた。
敵の増田軍が迎撃のため本拠の増浜から出撃したと聞き、増田家当主は勝利を確信した。
だが、それは早計だった。
突然だがサバは足が早い。増田家の先代はそんなサバを滞在することのある内陸の拠点に高速で運ぶため、
増田軍は、子音四文字でしか名前を知られていない神の教えを広めるために海の果てからやってきたという
「カラトラヴァ騎士団」に北の抑えを任せると、残りの全軍をあげて東へ向かった。
その行軍速度は「本邦には手のひら返しが多い」と嘯いて、メタブ櫓からのid観察するを常とする某はてなーですら見逃すほど。
後の軍記物で伝説となる「超高速サバ返し」によって中入り策での奇襲を狙っていた増田軍は逆に奇襲を受けた。
峠道の出口を押さえられ、扇状に展開した増田軍によって先鋒を叩き潰される。
山道にあった本隊も前衛の敗走に巻き込まれて混乱してしまい、ついに増田家侵攻軍は当主が討ち取られる事態となった。
快勝をおさめた防衛軍であったが、行軍の疲れや北の敵陽動部隊の存在もあって、一挙に敵国を滅ぼすには至らない。
それでも鯖街道の力でサバイバルに成功した増田家は年内に、旧増田(二)領をほとんど平らげてしまうのである。
前回
http://anond.hatelabo.jp/20160602123323
次回
このころ、みやこの河原には、こんな戯れ歌が流行した。 藁人形はカラスを追い払う。 カラスは雑魚ナメクジより強い。 ゆえに、藁人形は増田(八)兵よりなお強い。 これを...
自分の名前だけ出てないところを見ると、作者はお馬鹿さんなマヌケちゃんか。 わら人形論法なんて言ってる馬鹿はおまえくらいしかいない。
周囲に舐められまくっていた増田家(八)の大勝利は、増田島に激震を走らせた。 元々人口・文化が豊かだった上に、産業の優れた増田家(七)領を併合したことで、増田家の国力...
お前のやってることは小鳥アジコと変わらん。ネタに可愛げがなくていじりをするときにディスが入っちゃってる。 カレーネタはなんだかんだでみんないじりながらもカレーさんを大き...
ブコメで自分が書いたとあっさりネタばらし なら増田でやるな自分の庭と取り巻きでやれ増田を汚すな増田を
かつて十一を数えた増田家のうち、すでに四家が領土を喪失した。 明日は我が身に同じ苦難が降りかかることを恐れず、あるいはその恐怖から逃れるために 残る七家は自分以外の増...
「失礼します」 巫女装束の娘が増田家(四)新参家臣、増田典厩の部屋に入ってきた。 しずしずと洗濯物を運ぶ彼女は――突然、すっころんだ。 「あっ、も、もうしわけありませ...
増田家(二)の人材は増田家(一)に降伏したため、仇敵の本拠地、増湊に人質を取られ働かされていた。旧増田領が占領されてからは特に肩身が狭い。 そんな増田一族の一人に「...
ついに増田家(士)と増田家(十)の野戦軍は増原の野で対陣した。 まずは小手調べ。両軍の先鋒が刃を交える寸前、増田家(士)の武将が素っ頓狂な声をあげた。 「しばしまたれ...
増田家(八)軍師、増田匿兵衛(かくべえ)は、増田大学に言った。 「旧増田領は敵にとって、間引きしそこねた柿の実のごとき場所。 いずれは熟さず落ちるのに栄養を送り続ける...
北の増田家(一)が謀略によってあっさり滅亡したことで増田家(四)は周囲から孤立した。 さいわい増田家(八)が増田家(五)との戦いに集中していることは、いろいろな情報...
敵に本拠地を囲まれた増田家(九)当主は三人の息子たちを前に起死回生の秘策を語らんと欲した。 彼は包囲軍から滷獲した戦闘用に調教された熊(武熊)を三頭、庭に準備させた。 ...
増田家(五)は元は異なる名字の家であった。 しかし、二代目のときに増田島平野部をむかし支配していた家にあやかって名字を増田に変えた。 そのことから後増田家とも言われる。...
急いで増田家(八)との同盟を成立させた増田家(五)は、北の空白地帯の奪取に兵三千を送った。 浅ましい態度であるが、長い間平野部に逼塞を余儀なくされていた増田家にとっ...
時はいま 星がしたたる 中世ニャッポン時代。創作では無視されがちな天災は忘れた頃にやってくる。 誰が不規則発言をしたのか、増田家(士)の本拠にもある日、赤い星が大量に...
増田家(二)は、領内に古くから根付く某氏族に小九年間ほど粘着していた(これを右九年の役と呼ぶ)。 その結果、力の分散を招き、見せ場もなく滅亡の瀬戸際に立たされた。 北...
増田家(六)の崩壊は増田島中央部のパワーバランスを一変させた。 増田騎馬軍団を傘下に取り込み、はてな騎兵が一部使えます状態になった増田家(四)の存在に最も危機感を覚...
増田家(六)は増田騎馬軍団の存在で知られる。頻繁に乗馬をするということは、痔に悩まされる武将が多いことに繋がる。 彼らの苦難を察したOKDUKAIのできる紳士、増田家(四)は...
増田島。モンスーン気候に含まれ大陸の東岸に位置するその諸島では多くの家が覇を競い、謀略と決戦による離散と集合を繰り返したあげく、十一の家が生き残っていた。 一つ目は...