2016-05-05

百合好きの男嫌いについてもっと言語化されてほしい

 レズビアンがみんなミサンドリーだとか、百合好きがみんなミサンドリーだというのはナンセンスだが、「これはどうにも男嫌いがにじんででるだろう」という百合作品を頻繁に描く人はいるし、男嫌いが強い百合読者も男にも女にもいる。

 具体例を出せば、漫画で言えば大北紘子の『裸足のキメラ』や竹宮ジン『ラブフリッカー』などには男性社会、更には男性のものへの怒りが感じられるし、読者で言えば俺自身などである

 異性愛者男(シスヘテロ男性)のことを主人公を抑圧或いは簒奪してくる仮想敵として描き、それらへの怒りや抵抗をカタルシスとする物語百合物の定番であり、ハリウッド映画ロシアが悪役になるのと同じくらいしょっちゅう見かける。(ハリウッド映画ロシア悪役が多少減ったように、最近は男への怒りが強い作品が減ってきているとも思うが)

 また、読者が自分男性嫌悪から百合を好み、そして男性性への怒りがにじむ百合作品に触れることで男性嫌悪が更に強まる、というパターンもある。

 男性性の野蛮さ、暴力性、硬さや大きさやなんやかやへの憎悪

 それはそれで自由なのだが、男を嫌っても社会生活上男と関わらねばならなかったり、自分自身が男なので男から逃げられないタイプ人間が、うまいこと男性嫌悪を処理できず苦しむルートもあって、これはかわいそうである。俺も悩んでるので俺かわいそう。

 まあミサンドリスト全体に共通する悩みではあるんだろうけど、中でも百合好きという共通項をもって語ってもらえたりすると、俺が共感やすくて嬉しいのでもっと語られてほしい。

 その語り手が女性だと「クソミサンドリスト」みたく叩かれるし、男性だと「他の男を否定排除して自分けが女をモノにしたいというただの処女厨の延長だから聞くに値しない」と叩かれたりするのでやりづらいけど、負けずにがんばって発信してきましょうや。

※追記

『裸足のキメラ』『ラブフリッカー』は、男への憎さが出ていてもなお(または出ているからこそ)、よい百合漫画だと感じたか名前をあげたので誤解されませんよう。

  • そりゃ自覚がないだけでやろうとしてることは性別を根拠にしたヘイトスピーチなんだから 不特定多数の目につく場所でやったら叩かれるのは仕方ないのでは・・・ あと増田でも結構無...

  • 男性性の野蛮さ、暴力性、硬さや大きさやなんやかやへの憎悪。(ry) 男を嫌っても(ry)、自分自身が男なので男から逃げられないタイプの人間が、うまいこと男性嫌悪を処理できず苦し...

    • どんだけズレてんだかズレてないんだかわかんないけど近いところはありますね。 俺も19歳~28歳くらいまで女性化願望強かったし。この「俺」っていう一人称もちょっと意識してやって...

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