Googleカレンダーにイベント登録をすれば、勝手にFacebookへ「Happy Birthday!」とメッセージを送ってくれるレシピを見つけたからだ。
僕はFacebookアカウントを持っているものの、今はもうめったにチェックしなくなっている。月に1回サイトを覗くだけでも多い方だと感じるほどに。
そんな調子だから昨年の誕生日はLINEを通じてお祝いスタンプをもらう程度のサプライズに喜ぶだけでSNSなんか全く注視してはいなかった。
ここ1年投稿はおろか「いいね」をつけることもなかったのであの界隈では完全に忘れ去られた存在になっていると思っていたのだ。
しかし実際にはこんなズボラにも温かいメッセージを寄せてくれる人は4,5人いて、その存在に気がついて慌てて返信を書いたのは誕生日から半月あまり経った後だった。
その中に「Happy Birthday!〜(僕の名前)」というメッセージがあった。多少の違和感を抱いたものの大学時代の教授からのものだったのでこれにも返信を書いた。
それから一月あまり経ってiphoneのカレンダーを見るとたまたまその日が大学時代の級友の誕生日だということを示すfacebookからの通知が表示されていた。
そこまで仲良くないにせよ「気がついたものは仕方ない」と簡潔なメッセージを書き込んで、
興味本位から他のお祝いコメントを見てみるとなんと「Happy Birthday!〜」という紋切り型のメッセージが例の教授から寄せられているではないか。
自動送信されたメッセージにバカ真面目にコメントを返した僕を端からみればどんなに滑稽だろう。なんだか僕は気恥ずかしくなってしまった。
後日友人のページを閲覧してみると、僕も面識がある恩師からの激励メッセージにだけ歯の浮くような調子のいい返信を返しただけで、
それ以外のメッセージは僕のも教授のも含めて綺麗に黙殺されていた。
自動返信と会話をするというのは弁解のしようのないほど間の抜けた行為だが、自動返信に違いないとそのコメントだけ無視してしまうのもなんだか感じが悪い。
なぜかってそれは背景のわからない者からみればただのいじわるにしかみえないし、
事情がわかっていても目上の知人を無視するという形式に則ってしまうことに躊躇がない姿勢はなんだか思慮が足りていないというか粗雑な態度な気がするから。
触れば損、触れずも損。面倒くさいなら小細工せず放っておいてほしいものだ。