能町みね子は好きな文筆家の一人だ。
『くすぶれモテない系』を読んだ時、生まれて初めて自分の仲間がいると思えて嬉しかった。
・女の子なのにトイレ友達を作らないこと(一緒に遊ぶ友人はいる)
・ぼっちでもないが普通の女の子のような友達付き合いをしてないこと
を中学校の教師に指摘されて以来、
しかし、能町みね子の著作を読むうちに、彼女の発言に引っかかることが増えた。
当然価値観にも相違点はあるし、それが気になっただけだったのだ。
立場も職業も生い立ちも違う彼女に自分を重ねすぎていたのが間違いだった。
それ以来、誰かに自分を重ねすぎることがなくなった。
それでも能町みね子が気になって仕方なかったし、ちょくちょく彼女に自分を重ねていた。
そしてその日、もう私は能町みね子に自分を重ねられないし、嫌いになれないと確信した。
能町みね子がツイッターで、先天性の心臓疾患持ちでペースメーカーを入れていたことを公表した日だ。
「あんた(増田)と私(能町みね子)は決定的に違う人間だ」と、能町みね子に宣言されたような気がした。
そりゃ当然なんだけど、能町みね子本人に言われたような気分になると、前から自覚していたつもりでも結構きつかった。
同時にもう私は能町みね子を嫌いになれなくなった。
・相撲が好きなこと。
(相撲は適度にエキサイティングで健康そうだけど、サッカーなんかと違い心臓に負担をかけずに安心してのんびり楽しめる。)
・『ときめかない日記』のヒロインが恋愛やセックスに積極的になれない理由が、大きな手術跡だったこと。
・マッシブで無神経な男が苦手そうなこと。