MMORPG/ソーシャルゲーム(以下ソシャゲ) の最も画期的だった点は、それが自己満足システムではなく、自己への価値付与システム、いわば自己顕示システムだった、という点にある。
オフラインのゲームは、スコアアタックのような要素を持っている場合を除けば、基本的に全ての結果が自己満足に過ぎない。
キャラクタがどれほど強くなろうと、あるいはレアアイテムを手に入れようと、それは他人にとっては全くどうでもいい話であって、それを自己顕示の手段とするのは、不可能ではないが、非常に難しかった。
MMORPG/ソシャゲ における強いキャラクタやレアアイテムの所持は、例えそれが膨大な時間の投入によって得られたサーバ上の変数値に過ぎなかったとしても、
「社会的成功」であり、他人を出し抜いた結果であり、他人の羨望や嫉妬を集める手段、つまり自己顕示手段そのものとなる。
これは意識するか無意識であるかに関わらず自動的にそうなる。ここに「人間に快楽を与えるシステム」としての、MMORPG/ソシャゲ とその他のゲームの決定的な差が存在する。
つまり、通常のゲームでは何をやってもせいぜい自己満足パターンでしか麻薬が得られないが、MMORPG/ソシャゲ ではそれに加え、自己顕示パターンで強烈な麻薬が得られる、ということだ。この差は計り知れない。
自己顕示はそもそも、MMORPG/ソシャゲ においてだけではなく、人間の人生にとって非常に重要なキーワードだ。
全ての人間は、寝たい、食べたい、と考えるのと同じように、常に自己顕示したいと考えている。
しかし、多くの人間にはそれを為すだけの力や資産がなく、一部の才能のある人間を除き、ほとんど誰もこの欲求を達成することができなかった。
MMORPG/ソシャゲ はそこに救世主の如く現れ、何の才能もない人間でも、時間さえ消費すれば自己顕示が可能なシステムを与えた。
結果、MMORPG/ソシャゲ はそういった層の人間を心を強く掴み、支配し、依存させ、「麻薬漬け」にした。
つまりそういうことではないか?
他者より秀でたい、見下したいという願望はどのゲームにもあると思うがの 艦これですら突破できないと雑魚と罵られるし
時間をかけるなんてのは最低条件なんやで。 それだけで自己顕示できるほどネトゲの世界は甘くないんやで。