案の定電車も遅れ気味だ。
車内はいつも以上にごった返している。
人の乗り降りが多い駅でも頑なに入口付近から動かない女に舌打ちを食らわせたい気持ちを抑えつつ、今日も仕事に向かう。
このたった10分の間に、歩きタバコをしているおっさんを毎日3人は見かける。
別に個人的にタバコの煙は嫌いじゃないのに、何となく侮辱されている気分にさせられるのは何故だろう。
会社につくとまずは売店によるのが日課だ。
売店では昼飯を買う。弁当を作ってくれる人はいないし自分で作る気もないので、大体カップ麺を買う。
店員は競合店が存在しないからか、やる気の感じられない人が多い。
やる気ないなら辞めちまえ!と怒鳴りちらす自分を想像しながら小銭を渡す。
エレベーターに乗ると、別会社の事務員だろうか、美人なお姉ちゃんと出くわす。
ようやく会社に到着。
始業時間までおよそ15分。
ギリギリまでグーグルニュースを流し読みする。特に面白い記事はない。
ダラダラとやり過ごす。
上司が帰った後、15分程待った上で、自分も帰り支度を始める。
帰りも雨で憂鬱。
傘をさしながら自転車を漕いでる爺さんが横スレスレを通って行く。
爺さんのチャリのブレーキって何であんないうるせえんだろうなとかどうでもいいことを考えていたら、もう駅だ。
動線なんてお構いなしに突っ込んでくるリーマンや女子高生を何とか避けながらホームへと向かう。
ちょうど電車が来た。
車内が臭う。雨だからだろうか。
俺も凝視している。
中毒ってわけではなく、ただ単に他人と目を合わせたくないってだけだ。多分皆もそうだろう。
最寄り駅で降り、本屋へ向かう。
そこで俺は彼を見かけた。
物凄く太っていて鼻毛がボーボーで、ハアハア息を切らしながらラノベコーナーを徘徊している男。
それが彼だった。
彼は周りの目など気にしていないし、周りの人間なんて目に入ってなどいない。
目に映るのはラノベ、ただそれだけ。
わけもなく、ただただキモいなーと2分くらい思い続けたけど、後はもうどうでもよくなった。
帰ってもやることがないので酒を飲む。
週に7日は酒を飲む。
何か趣味を始めたいなーとか
色々思うけれど、結局は酒を飲む。
今も泥酔しながら大した理由もなく、特に面白くもない日記を書いている。
こうして毎日をやり過ごしている。
俺が読みたい日記はこういう日記、気が向いたらまた書いてくれ