時々、東大卒の有名人が首席を名乗る場合がある。伝記の類でその手の記述がされることもある。一般人でも自称する場合がある(先日は取引先の部長が、自分の息子が東大首席だと言っていた)。そんなものはない。15年ほど前の自分のまわり(文学部)しか知らないのでひょっとしたら違っているかもしれない。
前期の教養課程を終える段階で、成績の平均評点がでて、文学部・工学部などではそれによって進学先が決定される。我々の時はシンフリと呼んでいた。客観的に示される学業の総合指標というのものは、この平均評点しかなかったように思う。この平均評点は、あくまでシンフリ用のものなので、成績表にも載せられていないし、第一、学年で順位が付けられたりだとか、優秀者の実名のリストが掲示板で公開されたりだとかそういうものではない。平均評点が1位がだれなのかはわからないし、通常誰も興味がない。
卒業式の総代、というものがある。あれは確かに、1名のみが選ばれて、かつ、同学年のものも誰が総代なのかを認識可能ではある。しかし、総代は成績によって選ばれるものなのか、また、成績優秀な学生は総代に選ばれることを目標に学業に励むのか、といった点に関しては私は知らない。おそらく私以外の大多数も知らないはずだ。
あとは、学部や学科ごとにどのような評価・表彰をしているのかという話になる。例えば、ある学科では毎年一人の学生に返済不要の奨学金を付与していたので、その学科においては奨学生=最優等生ということになる。しかし、特定の学科の優等生と首席を同一と考えることはできない。
ちなみに海外の大学では、優等の卒業を示す公式な資格・呼称のほか、平均評点としてのGPAがあり、Web上で公開されている研究者や大学院生の履歴書を見ると、その手の記述が書かれている場合が多い。
http://en.wikipedia.org/wiki/Latin_honors
http://en.wikipedia.org/wiki/Honor_society
http://ja.wikipedia.org/wiki/GPA
※追記(3/17)
総代は成績・卒論等によって選出がされる、というツッコミをいただきました。内的にそのような基準があるにせよ、在校生一般にはそうした選出過程が知れ渡っているわけではなく、また総代=首席とみなされているわけでもない。ゆえに仮に総代であっても、「首席と自称しちゃうのはカッコ悪い」というのが私の認識です。
東大首席、とかいう馬鹿が出てくるたび、 何言ってんだこいつ?って思うよね? 東大出身なのは事実なんだろうから、 テレビとかで自分で言ってる人は、 自分でも何言ってんだ自分、...
学士に関して言えば、総代の選出方法は大別すると以下の三種類。 1.最優秀卒業論文、教員会議などにより選出 2.最優秀学業成績、優科目比率などにより選出 3.研究室持ち回り、担当研...