大手の一般社員よりも、小さくても経営側に居たほうがチャンスがあるだろうということで、納得の上で入社。大学での専門性は活かせるので、その点では満足している。
だがしかし、それらを納得した上でも中小企業経営者のひどい孤独感に悩まされることになったので、吐き出しがてらその理由をまとめてみる。
・大学時代の同級生の中では、大手に就職するのが一番の成功という雰囲気だったから、いまいち自慢にならない。むしろ、被害妄想かもしれないが、若干哀れんだ目で見られている気がする。
・一方で、どうせ金はもってんだろ?っていう目でもみられるので、堂々と充実した生活を送っているアピールもできない。
・評価してくれる人がいない。経営側にいると、どうしても組織の一番上になるわけで、上司に評価されるということがない。下に対しては責任もあるし、やっかみもあるだろうから、少なくとも褒めてもらうという関係ではない。同業者はライバルだし、取引相手はうちでしかできない仕事なら喜んでくれるかもしれないが、所詮はお金の関係。都合が悪くなれば、いつ関係が途切れるかもわからない。
そんなわけで、よほど強く自己満足できる性格でない限りは、売上金額の多い少ないだけが自分を評価する基準になりがち。それを外にアピールしようにも売上や収入そのものを口に出す訳にいかないので、高いアクセサリーとか時計とか車とか、家とかにお金を使うしかない。
昔は経営なんてするつもり無かったし、成金っぽい感じはむしろ嫌いだったんだが、ここへ来て分かった。経営者の孤独感は半端ない。浪費が趣味で、そのために経営してるっていうんならいいかもしれないが、そういう趣味の無い人はつらい。
何かの組織に帰属して、そこから評価を受けたいという気持ちは、経営権を取ってバリバリ金儲けするというのと相反するものだから、向き不向きはあるだろうな。