2011-04-25

母乳採取の市民団体ディスるはてなー」は的外れ

市民団体授乳中の母親に対し母乳提供を求め、放射能検査したところ

微量のヨウ素が検出された。

首都圏水道水に放射性ヨウ素が検出された時期に採取した母乳のようである

で、この値について「高いとも低いともなんとも言えない」と団体は回答した

これについて「科学リテラシーが高いはてなー」が批判の大合唱を行っていた。

★そもそも団体が信用できない。中核派

★サンプル数が少ないし、計測方法が科学的かどうか疑義がある

★値について判断できない団体が、検査だけ行うのは無責任

 無用の混乱を与えるだけだ。

★1ヶ月前の結果を今頃公表するのは何事だ。意図的に発表遅らせたのか?

 今ならもっと数値も下がるはずで、社会不安を煽るだけだ。

水道水に若干の放射性ヨウ素が含まれているなら、多少は母乳に出現し、

 かつそれは期間を経ると減少していくのはわかりきっている。

 判りきっていることを検査する意味はない。

しかし、自分は、この市民団体の行動は、多少拙速な面は否めないものの、

検査を行い公表したこと自体は高く評価されるべき、と思料する。

というのは、この種の調査は、本来であれば厚生労働省が率先して行うものだし、

でなければ朝日新聞NHKが大規模な調査報道で行うものと考えるからだ。

しかし、これら公的機関や大マスコミは、失念していたのか手が回らないのか、

こういう調査を手掛けることを怠っていたのが実情。

であれば、

ママ不安に答えるために、こういう調査をすべきでは?」と問題提起を投げかけたということ自体を

高く評価すべきではないか

実際、日経新聞報道によれば、この市民団体の公表の1~2日後に

厚生労働省母乳調査を開始すると発表している。

そういう意味では、厚生労働省から行動を引き出した、という意味で、高く評価すべきである

団体が信用できない、サンプル数が少ないと言うが、であれば「信頼できる団体」に検査してもらえばいい。

厚生労働省が行わないなら朝日新聞が行うべき。

というか、今時点でこの動きを一切報じない朝日新聞はどうかしている。

「値について判断できないのに検査するのは無責任」という批判も的外れ

批判されるべきは「暫定基準を作成しなかった厚生労働省の側」のはずだ。

「1ヶ月前の結果を今頃公表するのは何事だ。意図的に発表遅らせたのか?」との批判もあるが、

これは悪意に解釈しすぎていないか

善意解釈すれば「検査機関が超込み合っていて、市井の団体の検査は後回しにされた」と解釈するのが自然だが・・

水道水にヨウ素が出たのだから、多少は母乳に含有されているのは当たり前で、

 かつ健康に問題ないレベルなのも予想されているのだから、そういう検査自体が無意味」という批判も当っていない。

かに科学的知見では「多少は検出されるだろうが、健康に影響ないレベルであろうと予想」されるが、

「実際に検出され、かつそれは健康にさほど問題ないレベルだった、という事実が確認された」

ということでは意味合いが全然違う。

母乳過程で濃縮されない」という「科学的予想」が「(人体実験的に)立証された」というだけでも、

科学的に意味ある事実じゃないのか?

もっとも、あえて厚生労働省を「擁護」するならば、こういう母乳検査で異常値が発生した際に

あなた母乳から異常値が検出された」と「残酷事実を本人に告知する」ことができるのか?、という重い課題がある。

加えて、母乳採取というのは、ある意味でセクシュアルな話なので、男性職員だと対応できない等の問題も生じる。

その面で「必要性はわかっていてもなかなか踏み切れなかった」という可能性はあるので、

その点は同情すべきかもしれないが・・・

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