結婚式じゃなくて結婚パーティー。家族と友達だけ呼んで食事会みたいな感じね。
俺はもうそろ30の童貞。友達(仮)は一歳上。俺たちの出会いは大学。後述のそいつの人となりからFランとか言われるかもしれないけど、私立の政治学科じゃ国内トップレベルじゃボケ。三田じゃなくて3号館の方ね。俺は現役でそいつは一浪なので同級生。何個か授業が被っていたため、向こうから話しかけられて仲良くなった。
俺は身長167、カエルに顔がそっくりのキモ男。そいつは身長178のイケメンでイケボ。そんでそいつに誘われてインカレサークル(男子は学内で女子は他の女子大みたいな感じ)に入った。そいつは女絡みは多かったが男の友達がいなかったので俺を誘ったのだろう。
そいつが俺をまあいじるいじる。低身長を好きな女はいない、声が面白い、話がつまらない、女と話す時キョドッててウケる、絶対彼女できない、などなど。周りの女は一緒に笑っていた。その後そいつはサークル内で複数の女子と浮気し、バレてサークルを辞めさせられた。話は脱線するけど女ってすごいよね。目の前で人の容姿とかを貶しまくる奴にも平気で抱かれることができるんだもん。尊敬する。
元々つまらなかったので俺もそのうちサークルには行かなくなった。その後同じゼミでいじられたり、マウントを取られたりする日々が続いたが、他に友達もいないし、そいつは授業は真面目に受けてて代返に使われたりすることはなかったため付き合いを続けた。俺の部屋で鍋を食いながらそいつの女絡み武勇伝を聞き「そりゃすごいね」と返事して過ごした。卒業して社会人になってからは会うことはあまりなくなった。
それで結婚パーティーに呼ばれたから行ったんだけど、相手は普通に清楚で優しそうな女性だった。今までそいつが付き合ってた女とは違うタイプのね。そいつは俺のことを「大学時代からの親友!」と紹介していた。
帰り道、「あ〜、なんであんな奴にあんな奥さんが出来るんだろう」と思いながら帰っていたんだけど、前から来た婆さんとぶつかった。ここでふと思った。自分の思うまま、恣意的に、悪意を持って相手に振る舞うのってどんな気分なんだろうか、と。相手はお婆さん。周りに人はいない。俺は決めた。
「おい!ババア!どこ見て歩いてんだよ!」と怒鳴った。人生で初めて他人に暴言を吐いたので声が震えた。婆さんは「あ…すいません…すいません…」と何度も頭を下げた。俺は睨みながら舌打ちをして、立ち去った。
とても嫌な気分になった。仕事はつまらないし、金はあるけど趣味もないし、女にもモテないし、もうそろそろ仕事辞めて実家帰ろっと。
話は脱線するけど女ってすごいよね。目の前で人の容姿とかを貶しまくる奴にも平気で抱かれることができるんだもん。尊敬する 女は遺伝情報で恋をするからやで。精子に乗ってやっ...
いわゆる「若いツバメ」だって同じだろ? 女だからって言いたいのはわかるけど・・・