スタートアップの経営をしていた。ことごとくうまくいかないことが多くて精神がすり減っていく毎日で本当に辛かった。
うちは母子家庭で、父親は幼いときに他界した。高校も私学に通わせられるような裕福な家庭ではなかった。友達も少ないほうだ。
大学に行くことは叶わなず、コンビニアルバイトしてたり、本屋でバイトもしてたりしてた。
ただただ最低賃金で働く歯車として毎日アルコールという名のガソリンを注入して辛い記憶をリセットして、バイトして…のように無の感情でただただ死ぬまで生きるみたいな生き方をしてた。
あるとき、本屋でアルバイトしていたときにスタートアップについて書いてある本を読んで、このままだと何も変わらないと思い、一念発起して起業したんだ。
事業はうまく軌道に乗ってたんだけど、まだまだ赤字続きで資金がそこを枯渇してしまって結局は畳む事になった。
そりゃぁそうだ。学もなければ、周りも自分と似たような境遇な友達しかいない。助けを求められる親戚もいない。
でも世の中の成功している経営者のほとんどってさ、親や親戚が実業家だったり、私学に入れるようなお金を持っている人が大半だと思うんだよね。もちろんデータはないから、代表が集まるようなイベントで感じた肌感だけどさ。
自分がその環境で努力しても報われなかったときにリスクテイクができるかできないかで、経営って違うと思うんだよね。母子家庭が悪いわけじゃないけど、でも今成功している経営者のほとんどは何かしら環境に恵まれているんじゃないかなって思うよ。でもあたかも自分が頑張って作り上げた、あの人は優秀だ、みたいに持て囃されるのを見ていると、やっぱりグッとくるものがある。
ぜひ世の中の成功しているスタートアップ経営者の周りに、どれくらい経営にまつわる仕事をしている人がいるのかデータを見てみたい。