たしかに、私から見ても発達ボーダーであることが疑われる人材はたくさんいる。
それは、この職場が学生でも即戦力のお手軽肉体労働職だからである。
一方で、この職場の人間たちは、県内模試で一位を取り、ベンチャー企業でデイリー5万のユーザーを支える基幹をオペレーションし、
カルフォルニアにある企業からドルで対価を貰いながらリモートワークしている私をも、彼らと同じカテゴリに属する人間として扱ってくるのである。
この職場の人々は私を憐れんでいるつもりであろうが、私からすれば、私の方があなた方を憐れんでいるのである。
前時代的慣習を引きずり、人物の好悪を仕事に持ち込み、派閥を分けていがみ合い、客間であろうが怒鳴り散らし、ろくに仕事の標準化に貢献せず、
自分のことは棚にあげて他人の見解にケチをつけ続けるような、いい歳こいてクソガキの類ばかりのこの職場で、
あなた方に苦言を呈することなく今日までやってきたのは、全くもってあなた方に対する憐みと、私自身に対するプロ意識でしかないのである。
まともな職場では一切通用しない、一意に定まらない曖昧な指示を無頓着に垂れ流しておきながら、その意図を解するための思考時間を取られる私に対して、
のろま・発達障害・格下といったレッテルを貼り付けてくる、狭隘な想像力と自己客観性しか持ち合わせない、昆虫のようなあなた方に対する憐みである。